なでしこ・池田監督、采配またズバリ「自信になった」　先発5人入れ替えはまった堅守速攻

2023年08月01日 04:45

サッカー

なでしこ・池田監督、采配またズバリ「自信になった」　先発5人入れ替えはまった堅守速攻 — ＜日本・スペイン＞1次リーグ1位突破を決め、喜ぶ日本イレブン（AP） Photo By ＡＰ

【女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会1次リーグC組日本4－0スペイン（ 2023年7月31日ウェリントン・リージョナル）】第2戦から先発5人を入れ替えても、なでしこの勢いは変わらなかった。前節ベンチスタートだった宮沢と植木がともに得点を決め、途中出場の田中美もダメ押しゴール。強豪相手に采配が光った池田太監督（52）は「粘ってこういう勝ち方ができたのは自信になった」と胸を張った。

　ボールを保持するスペインへの戦略も完璧だった。3―4―2―1のブロックで対峙（たいじ）。いい守備から速攻で4得点を挙げ「粘り強く守備をするというところはあったが、カウンターでうまくスペースを使えたのはよかった」と戦術もぴたりとはまった。

　18年のU―20女子W杯で日本を優勝へ導き、東京五輪後に就任した池田監督は、練習では用具を自ら運ぶなど、親しみやすいタイプで選手から「太さん」と呼ばれる。「かっこつけてもかっこつかない。愚直に」と自己分析するように、決して強いリーダーシップで引っ張るタイプではない。一方、堅守速攻に活路を見いだし、昨秋から3バックを導入。おやじギャグで距離を縮め、選手をもり立てた11年大会優勝監督の佐々木則夫女子委員長が「僕はアバウトだったが（池田監督は）非常に緻密な部分がある。非常に勉強家」と高く評価するように、戦略家でもある。

　高倉麻子監督が率いた前回19年大会は、メンバーを固定しながら戦い16強で力尽きた。今回は2戦目でも4人を入れ替え、結果を出した。5日から始まる一発勝負に向け「別の戦い方、厳しい戦いになるのでしっかり準備したい」と先を見据えていた。