【Jトピ~データで読み解く】神戸・前川 勢いもたらすPKセーブ

2023年10月18日 07:25

サッカー

【Jトピ~データで読み解く】神戸・前川 勢いもたらすPKセーブ
FC東京戦の後半、松木のPKを止めた神戸・前川 Photo By スポニチ
 サッカーというチームスポーツにおいて、ペナルティーキック(PK)は純粋な1対1の勝負が繰り広げられる。基本的にはキッカー有利ながら、GKにとっては止めれば一躍ヒーローになることができる見せ場でもある。今回は今季のPKセーブ事情を探る。
 両手を使えるGKといえども、約11メートルの至近距離から思い切り蹴られるボールを見極め、横幅7メートル32、高さ2メートル44の大きなゴールを守るのは至難の業だ。今季のPK計69本のうち成功(得点)は58本。成功率84%は、過去5年の平均とほぼ変わらない。一方、失敗11本のうち、枠外4本を除く7本がGKのセーブによるもの。セーブ率(セーブ÷枠内シュート)12%で最近5年では2番目に低く、GK劣勢のシーズンとなっている。

 今季開幕からリーグ全体で、枠内に飛んだPKは30回連続で成功した。GK勢にとって不名誉な記録を最初に止めたのは6月、湘南GK宋範根(ソン・ボムグン)だった。鹿島エースFW鈴木のPKをはじくも、蹴る前に湘南選手がエリア内に進入したとしてやり直しに。それでも動揺することなく、2本目も見事に止めた。

 以降はGK側が巻き返し、PKセーブは6人で計7本。唯一セーブを2度マークしている神戸の前川は今月、自身2度目の日本代表に招集された(故障のため途中離脱)。PKセーブはGKの評価を高める近道と言っても過言ではなさそうだ。

 チーム別で今季最も多くPKを与えているのは新潟で8度。枠外と小島のセーブが各1本あるものの、PKで6失点はやはり痛い。逆にPKを一度も与えていないのが広島と浦和。DF陣、特にセンターバックが堅実な守りを見せている。

 今季のPK69本は例年より多く、特例で38試合制だった21年を上回る可能性が高い。エリア内でファウルが増えたのか、同程度の接触でファウルを取られやすくなったのか。理由はともかく、PKの成否が勝敗を左右するケースは増えている。

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