J1初昇格の町田主将DF奥山政幸「一生の宝物」ピッチ外の雑音にも「選手は集中してきた」

2023年10月23日 05:30

サッカー

J1初昇格の町田主将DF奥山政幸「一生の宝物」ピッチ外の雑音にも「選手は集中してきた」
J1昇格を喜ぶ奥山(左から2人目)ら町田イレブン(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J2リーグ第39節    町田3―0熊本 ( 2023年10月22日    えがお健康スタジアム )】 J2首位の町田が敵地で熊本に快勝し、悲願のJ1初昇格を成し遂げた。今季開幕前の選手間投票で主将に就任し、シーズンを通してイレブンを引っ張ったDF奥山政幸(30)は「こうして多くの方々と喜べたことは、一生の宝物になった」と感激をにじませた。
 ベンチスタートとなった奥山政は後半34分からピッチに立ち、DF太田宏介、MF下田北斗と両副将からつながれたキャプテンマークを巻いた。右サイドで3点のリードを守るべく堅実なプレーに徹し、黒田剛監督が重視する無失点での勝利を引き寄せた。

 試合後はチームを代表し、ゴール裏で歓喜に沸くサポーターへの感謝のあいさつに立った。その後の取材では「多くの人が臨んだ悲願だった。それは僕自身もそうだし、このクラブに在籍した選手、作り上げた人もそう。その昇格を達成することができて、まずはホッとしている」と心境を明かし「もう一つの目標のJ2優勝へ来週(29日ホーム金沢戦)もしっかり勝って、もう一度みんなと一緒に喜びたい」と誓った。

 今季はもう一つ、見えない戦いもあった。リスクを回避するロングボールや、時間をかけるロングスローを多用するスタイルは「つまらない」「時間稼ぎ」と批判を浴びた。上位を争う東京Vから青森山田出身のMFバスケス・バイロンを獲得した際は「禁断の移籍」とやゆされた。そんなピッチ外の雑音も、奥山政は冷静にとらえてきた。「僕らが勝つために必死にやっている中でのこと。これだけ勝負にこだわりを持てるチームは、なかなかないと思っている」。どんな事象に対してもチーム内で声を掛け合いながら消化し、自分たちのプレーに集中してきたと強調する。

 奥山政は大卒2年目の17年から所属する町田でほぼ全ての期間をレギュラーとして過ごし、多くの悔しさを味わってきた。「(18年4位も)J1ライセンス取得がかなわなかったり(19年柏に)目の前で優勝を決められたり、いろんな経験をしてきた。その時はもちろん悔しかったけど、今はそういうことがあったからこその喜びだと思う」。苦難続きだった道のりを、感慨深げに振り返っていた。

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