Jシーズン移行 雪国の課題懸念も…J2秋田・岩瀬社長「プラスにするもしないも努力次第」
2023年12月15日 04:40
サッカー
Jリーグは降雪地域などを含めたシーズン移行に対する支援として100億円規模の準備があることを表明している。雪国のクラブにとっては、シーズン中にあたる冬季に練習ができないのは死活問題となるため、リーグは全天候型練習場(エアドーム)の建設にも助成を想定している。岩瀬社長は「(助成は)非常にうれしいことですし、良いことだと思います」と評価する一方、練習環境が選手獲得に影響を与える可能性については懸念を示す。「人工芝で練習しているクラブと、天然芝で行っているクラブ。選手はどっちに行きますか、という話になると思う。例えば手術をした選手は、エアドームで人工芝のクラブは選ばなくなるのではないか。選ばれにくいクラブになってしまう」と課題も指摘した。
雪国のクラブにとって、ハード面だけではなくソフト面も課題は多い。リーグからの補助金も未来永劫続いていくわけではなく、将来的にはキャンプ費増額分を何らかの形で補填(ほてん)する必要もある。ただ、岩瀬社長は、ほぼ決定的なシーズン移行に際して手をこまぬいているだけではなく、新たな道を探ることが重要だとも話す。
これまではキャンプシーズンに高知などで合宿を行っていたが、シーズン移行をすることで、8月の開幕前に比較的涼しい東北地方や北海道もキャンプ地として候補に挙がる。
「秋田にキャンプ環境があればシーズン前の費用が掛からなくなる。地域に対するクラブの存在意義、価値を示せるチャンスは少なからずあると思っている。チャンスを見出して仕掛けていかないといけない」
理事会を経て、最短で26年にシーズン移行がスタートする。猶予期間は2年あまり。岩瀬社長は「プラスにするもしないも努力次第。郷に入ったら郷に従えです」と前向きに語った。
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