“宝島ロード”トラブルが関連か 那須焼損遺体事件 被害男性は複数飲食店経営 聴取の男ほのめかす
2024年04月19日 04:40
社会
宝島さんは、台東区に本社がある2つの会社の代表取締役だった。公式サイトでは事業内容が、飲食店、不動産売買、中国製および韓国製衣料雑貨品の輸入と販売などとなっている。飲食店はJR上野駅と御徒町駅周辺に焼き肉、居酒屋、ダイニングバーなど14店舗を展開。中でも御徒町駅付近の4ブロックに約10店舗が集中しており、取引業者らはその一区画を“宝島ロード”と呼んでいた。
宝島さんは飲食店を巡るトラブルが多かった。地元商店街の関係者は「客引きが激しくて、周囲の店とトラブルが絶えなかった。何度も警察沙汰になった」と話す。宝島ロード周辺ではコロナ下で閉店する飲食店が多数あり「居抜きで3店舗、一挙に出店したこともあった。店が増えるにつれてトラブルも増えていった」という。「寿司店を出す時、近所の店から板前を引き抜いたこともあり、反感を買っていた」と話す飲食店店主もいた。
事件は16日午前に発覚。通報で駆け付けた警察官が、手足を縛られ、顔を袋と粘着テープで覆われた状態で焼かれた遺体を発見した。遺体は車で運ばれたとみられる。17日に、何らかの事情を知るとみられる20代の男が都内の警察署に出頭。捜査関係者によると、任意の聴取に「宝島さんは飲食店のことでトラブルになっていた」などと話しているという。県警は男の他にも複数から任意で事情を聴いており、複数人が事件に関与した疑いもあるとみて死亡した経緯を慎重に調べている。