大型連休、クマの被害相次いで報告 北海道浦河町で70代男性が重傷、秋田、岩手では男性2人が負傷

2024年05月05日 16:36

社会

大型連休、クマの被害相次いで報告 北海道浦河町で70代男性が重傷、秋田、岩手では男性2人が負傷
北海道に棲息するヒグマ Photo By スポニチ
 北海道浦河町上杵臼で5日午後1時ごろ、「クマに襲われた」と襲われた男性の息子から地元消防に通報があった。襲われた男性は70代で、首や右肩などに重傷を負って搬送されたが、意識はあるという。浦河署が詳しい状況を調べている。地元消防によると、家族2人と山菜採りに出かけ、単独で行動していたところでクマと遭遇したという。
 また、岩手県金ケ崎町では、4日午前4時半ごろから午前7時20分ごろまでの間、金ケ崎町の駒ケ岳登山道で、1人で登山をしていた60代男性がクマに襲われて顔を負傷した。岩手県警や地元消防によると、男性は自力で下山し、別の登山者が通報した。

 秋田県鹿角市では4日午前11時55分ごろ、鹿角市十和田山根で渓流釣りをしていた30代男性から「クマに襲われてけがをした」と110番があった。秋田県警などによると、男性は後頭部や右肩などを負傷した。

 4月28日午後1時ごろには、北海道根室市で山菜採りのために林道を走行していた軽トラックにヒグマが体当たりした。運転していた同市の50代男性は車で逃げ、同乗者とともにけがはなかった。車体はフロントガラスにひびが入り、前部がへこんだ。根室署が現場を調べたが、クマは見つからなかった。

 根室署によると、現場は根室市と釧路市を結ぶ道道142号から林道に入り、1キロほど進んだところ。道警が警戒を呼びかけるため公開したドライブレコーダーには、軽トラの前方で小さなクマが進行方向左手に走り去る姿とともに、大きなクマが右手から勢いよく突進してきて、フロントガラスに2度ぶつかる様子が記録されていた。

 日本に生息するのは北海道のヒグマ、本州・四国のツキノワグマの2種類で、34都道府県に分布する。ツキノワグマの絶滅が危惧されている四国を除き、生息域が拡大し、人の生活圏に近づいている。山から人里へ下りて住宅街で餌を探す「アーバンベア(都市型のクマ)」も増えている。人口減少・高齢化に伴う耕作放棄地の拡大、放任果樹の増加など、中山間地での人の活動低下が背景にあると指摘されている。

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