北朝鮮 韓国に大量の汚物風船飛ばす 気象予報士の森田正光氏「風向きによっては日本に届く可能性も」

2024年05月30日 05:00

社会

 北朝鮮が28日夜から大便などの汚物を入れた風船を韓国に向けて大量に飛ばしている。韓国軍合同参謀本部が29日に明らかにした。韓国軍関係者によると首都ソウルをはじめ全国各地で約150個が確認されている。一部は落下したが、まだ、空中に浮遊している汚物風船もあるという。
 北朝鮮のキム・ガンイル国防次官は25日付で「多くの汚物が近く韓国国境地域に散布され、これの片付けにどれほどの努力が必要かを直接体験するだろう」との談話を発表。今回の汚物風船は韓国の脱北者団体が北朝鮮を批判するビラやKポップの動画入りUSBなどを大型風船で北側に飛ばしたことへの対抗措置とみられている。

 韓国軍は汚物風船が落下した場所に軍の化学兵器や爆発物処理班を派遣するなどして対処。「国際法に違反する」と北朝鮮に中断を求めた。韓国軍によると北朝鮮が2016年に汚物風船を飛ばした際には韓国側の住宅や車に被害が出た。

 20年には日本の防衛省が中国の無人偵察用気球と推定する物体が宮城県上空で確認されたが、韓国から長崎・対馬まではわずか約50キロ。気象予報士の森田正光氏は「大抵は日本海に落下しますが、風向きによっては日本に届く可能性もゼロではありません」と注意を呼びかけている。

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