「(母を)熟女系風俗にとっとと売れや」娘・瑠奈被告が父に暴言 ススキノ頭部切断事件、初公判 

2024年06月05日 04:40

社会

「(母を)熟女系風俗にとっとと売れや」娘・瑠奈被告が父に暴言 ススキノ頭部切断事件、初公判 
田村修被告(本人のフェイスブックより) Photo By 共同
 札幌市の繁華街ススキノのラブホテルで昨年7月、男性=当時(62)=を殺害し、頭部を切断したとして殺人などの罪で親子3人が起訴された事件で、死体遺棄と死体損壊のほう助罪に問われた母親田村浩子被告(61)の初公判が4日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)で開かれた。浩子被告は「違うと思う点がいくつかある」と無罪を主張した。
 世間に衝撃を与えた猟奇事件の初めての公判。検察側は冒頭陳述で、娘の瑠奈被告(30)=殺人と死体損壊罪などで起訴=が一家を支配する“いびつな親子関係”を明らかにした。

 浩子被告と夫の精神科医修被告(60)=殺人ほう助罪などで起訴=が、瑠奈被告を幼少時から溺愛していたと指摘。両親は瑠奈被告を「お嬢さん」と呼び「瑠奈ファースト」の状態だった。

 瑠奈被告は修被告を「ドライバーさん」と呼び、ゲームセンターなどでの夜遊びに付き合わせた。浩子被告について修被告に「熟女系風俗にとっとと売れや!このクソアマを!」と暴言を吐くこともあった。白髪交じりの髪を後ろに束ねた浩子被告はこうした親子関係を振り返り「どうすることもできない状況で日々を過ごしていた」と涙を流した。

 起訴状によると、瑠奈被告が昨年7月1日深夜、北海道恵庭市の会社員浦仁志さんを殺害し、首を切断。2日未明にキャリーケースに入れて自宅に持ち帰った。浩子被告は、瑠奈被告が頭部を自宅に隠したり、遺体を損壊する様子を撮影したりするのを容認していたとしている。

 冒頭陳述では瑠奈被告が浦さんと出会った経緯にも触れた。中学時代から人体に興味があった瑠奈被告が、生首や目玉入りカクテルがある“怪談バー”に通うようになった後、「ダンスクラブに行ってみたい」と言うようになり、ススキノのクラブで浦さんと知り合った。その後「避妊せずに性交された。殺してやりたい」などと言い出した。

 自宅の浴室で浦さんの頭部を見せられた浩子被告について弁護側は「この世の地獄があると思い、絶望感に襲われた」とした。浩子被告の次回公判は来月1日。瑠奈被告と修被告の公判日程はまだ決まっていない。

 ≪父娘の裁判 事実立証のストーリー崩れる恐れも≫浩子被告が起訴内容を否認したことで、今後行われる瑠奈、修両被告の裁判にどのような影響が出てくるのか。元東京地検検事でレイ法律事務所の西山晴基弁護士は「2人の裁判に直接的な影響はない」と説明した。その一方で、間接的な影響が出てくる可能性を指摘。「浩子被告の裁判に今後、瑠奈被告、修被告が証人として出てくる可能性がある。そこで浩子被告をかばうような証言をした場合、その後の自分たちの裁判で話す内容と矛盾が生じてくることもある。そうなると、検察官が考えていた事実の立証のストーリーが崩れてくる」とした。

 ◇ススキノ頭部切断事件の経過◇
 ▼昨年7月1日深夜 瑠奈被告と男性がススキノのホテルに入る
 ▼2日未明 瑠奈被告が男性の首をナイフで刺して殺害し、首を切断。頭部をキャリーケースに入れて自宅に持ち帰る
 ▼午後3時過ぎ ホテルの従業員が頭部のない遺体を発見
 ▼24日 瑠奈被告と修被告が逮捕。持ち去られた頭部が自宅で発見される
 ▼25日 浩子被告も逮捕
 ▼8月28日 家族3人の精神状態を調べる鑑定留置が始まる
 ▼今年2月28日 鑑定留置が終了
 ▼3月6日 札幌地検が3人を起訴
 ▼6月4日 浩子被告の初公判

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