国にPFAS血液検査要望 3割米国指針超、京大

2024年08月12日 05:30

社会

国にPFAS血液検査要望 3割米国指針超、京大
 記者会見する京都大の原田浩二准教授=11日午前、大阪市 Photo By 共同
 大手空調メーカー「ダイキン工業」の工場がある大阪府摂津市の地下水から発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたことを受け、地域住民らに血液検査を実施した京都大と市民団体のグループが11日結果を公表した。国に対し、公費での検査や血液濃度の基準値策定などを求める要望書を9月にも提出すると明らかにした。
 グループは同日、大阪市内で記者会見を開いた。検査は住民やダイキンの元従業員ら1190人を対象に、PFASの一種PFOAやPFOSなどを調査。米国やドイツが定める血中濃度の値と比較した。その結果、米国の値を超過した人が約30%となった。

 また大阪府の一部の地域では、水道水を利用している人で、PFOAとPFOSの値が共により高く検出される傾向があることも分かった。京大の原田浩二准教授は「地域ごとの特徴を把握して、対策していくことが重要」と話した。

 ダイキンは過去に摂津市の淀川製作所を含め、PFOAを取り扱っていた。京大の小泉昭夫名誉教授は、工場に近い地域では濃度が高い傾向があったとし、主因はダイキンの可能性が高いとの見方を示した。

 市民団体は6月に大阪府に対し、血液検査や情報公開などを求める要望書を提出したという。

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