小泉進次郎氏、論客の餌食?大本命も人気先行、経験不足、政策面不安 総裁選30日“大トリ”出馬へ

2024年08月24日 04:40

社会

小泉進次郎氏、論客の餌食?大本命も人気先行、経験不足、政策面不安 総裁選30日“大トリ”出馬へ
石川県輪島市の鹿磯漁港を視察する小泉元環境相(中央) Photo By 共同
 自民党の小泉進次郎元環境相が、9月の党総裁選(12日告示―27日投開票)への出馬会見を30日に開く方針を固めたことが分かった。複数の関係者が23日、明らかにした。
 出馬を取り沙汰されながら、報道陣の問いかけをかわし続けた小泉氏。この日は石川県・能登半島地震の被災地を視察した。復興支援は、福島県の海でサーフィンして安全を強調するなど、東日本大震災以降の「ライフワーク」。総裁選の大本命として注目を集める中で、自身の政治姿勢を改めてアピールした形だ。

 この場で出馬に初言及する可能性も一部で指摘されていたが「さまざまな報道がありますが、お答えをする段階にない」と、またも表明はお預け。メディアへの露出も考慮し、30日の正式表明の価値を、さらに高める狙いがあるとみられる。

 来週は有力候補の出馬会見ラッシュだ。週明け26日の河野太郎デジタル相を皮切りに、林芳正官房長官、高市早苗経済安全保障担当相といった面々が続々と表明を予定している。小泉氏が30日の金曜日に“後出しじゃんけん”方式で表明すれば、より注目を集めることになる。なお8月30日は自身が2009年に衆院議員に初当選した日でもある。政治家デビュー15周年の節目に総裁選初挑戦を表明するとなれば、ドラマチックな舞台となる。

 ただ、大本命視される一方で、閣僚経験は環境相だけ。政策面を不安視する声があり、討論会がネックになりそうだ。保守層の支持を狙い、憲法改正を前面に打ち出す方向だが、保守の論客として知られる石破茂元幹事長や高市氏とやり合えば「論破されるのは必至」(党関係者)。憲法問題以外にも幅広い政策が問われる総裁選。林氏と出馬の方向で調整に入った茂木敏充幹事長は政策通で、人気先行とも指摘される実相があぶり出されかねない。

 小泉氏同様「選挙の顔」として支持を広げたい小林鷹之前経済安保相も経験不足。しかし、財務省出身で政策に明るいと評されており、小泉氏が居並ぶ論客たちに餌食にされる場面が目立ちそうだ。

 論戦の機会を増やすため、選挙期間は現行の総裁公選規程が設けられた1995年以降で最長の15日間。趣味のサーフィンよろしく波に乗れるかどうか、党関係者は、無派閥で脱派閥を掲げてきた点を踏まえ「政治とカネや派閥の問題でどこまで得点を稼ぐことができるかが鍵になるだろう」と話した。

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