無所属ケネディ氏撤退 共和トランプ氏を支持 激戦州に影響 民主ハリス氏に痛手

2024年08月25日 05:30

社会

無所属ケネディ氏撤退 共和トランプ氏を支持 激戦州に影響 民主ハリス氏に痛手
23日、米アリゾナ州の集会で抱き合おうとするトランプ前大統領(左)とケネディ氏(AP) Photo By 共同
 11月の米大統領選に無所属で出馬していた弁護士ロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)は23日、選挙戦から撤退し、共和党のトランプ前大統領(78)を支持すると表明した。22日に閉幕した民主党大会でトランプ氏打倒を誓ったばかりのハリス副大統領(59)にとって痛手になりそうだ。
 ケネディ氏は「第3の候補」として民主、共和両党以外の選択肢を望む有権者の受け皿になることを狙ったが、支持が伸び悩んでいた。西部アリゾナ州フェニックスでの記者発表で「勝利への現実的な道があるとは思えない」と語った。支持層の動向は激戦州の情勢に影響する可能性がある。ハリス陣営は声明で、ケネディ氏支持者に「皆さんの支援を得たい」と呼びかけた。

 ケネディ氏は、トランプ氏から共闘を提案されたと明らかにした。民主党とは「本質的な問題で意見が合わない」とし、トランプ氏とは国境管理やウクライナ情勢など「多くの重要な問題で意見が一致している」と述べた。このまま選挙戦を続けた場合は、トランプ陣営から票を奪い、ハリス陣営を利する可能性が高いため撤退を決めたと説明した。

 トランプ氏は当選した場合、ケネディ氏を要職で起用することを検討する考えを示している。ケネディ氏はアリゾナ州で開かれたトランプ氏の集会に参加。トランプ氏はケネディ氏を「驚異的に素晴らしい男だ」と紹介し、支持を歓迎した。

 ケネディ氏は1963年に暗殺された民主党ケネディ大統領のおい。新型コロナウイルスのワクチンに反対する立場で、共和党保守派と近い。一方、環境問題で民主党リベラル派寄りの主張を展開している。

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