モンゴルの父「引退するのではと思っていた」
2010年02月04日 16:06
相撲
過去にも…横綱不祥事はアノ人以来、23年ぶり
モンゴル出身の大相撲横綱、朝青龍の引退表明について、ウランバートル市内に住む父ドルゴルスレンさんは4日、電話取材に対し「引退(表明)するのではないかと思っていた。25回の優勝をはじめ大相撲でいろいろと記録を打ち立ててきたので満足している。名誉ある引退だ」と淡々とした口調で語った。
一方で「(日本の国技である)相撲の世界は、息子が次々と記録を更新していくことを恐れていたのではないか」とも漏らし、多くは語らなかったが、外国人力士に対する周囲からのプレッシャーも朝青龍を引退に追い込んだ一因になっているとの見方を示唆した。
自身もモンゴル相撲の強豪力士だったドルゴルスレンさんにとって朝青龍は自慢の息子。1月の初場所で優勝した際は「まだまだ横綱として相撲を取り続けることができる」と思ったという。
朝青龍が横綱を目指していた時代には、本場所中に毎日電話で連絡を取り合い、対戦相手の特徴やくせなどを息子に伝えて戦い方をアドバイスしていたこともあった。それだけに、予想していたとはいえ、強さを維持したままでの引退に悔しさもにじませた。
ドルゴルスレンさんは電話での取材に応じたが、マスコミの取材が集中するのを懸念したためか市内の自宅には戻らず、息子の引退に対する配慮を感じさせた。
朝青龍の先輩格に当たり、今はモンゴル国民大会議(国会)議員をしている大相撲の元小結旭鷲山、ダバー・バトバヤル氏は「モンゴルの名誉を高めた強豪横綱として感謝している。これからも輝かしい人生を歩み、モンゴルから朝青龍、白鵬に続く横綱が誕生することに貢献してくれるよう期待したい」と、ねぎらいの言葉を語った。(共同)
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