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森薗・大島組 笑顔なき銀メダル「勝つチャンスはあった」

2017年06月05日 02:48

卓球

 【卓球世界選手権個人戦第7日 ( 2017年6月4日    ドイツ・デュッセルドルフ )】 相手の方が役者が上だったということか。男子ダブルス決勝で、森薗政崇・大島祐哉組が樊振東、許キンの中国最強ペアに敗れた。大島が悔やんだのは、1―3の第5ゲーム、6―4の場面。世界3位のサウスポー許のサーブを、2本続けてミスした。
 「そこで2本落として、ストップ(ネットすれすれに低く出して相手が強打をしにくいように短く止める球)の感覚はある方だけど、一気にストップの感覚がなくなった」

 それまで見せなかった下回転の球を出してきたという。「回転量が違った。切れていた」。引き出しの多さを見せつけられ、パニックになった。それは、10―8とした直後に表れた。合計6点ごとに訪れるタオル休憩。2人は大きな仕草で言い合っているように、報道席からは見えた。

 審判に促されてコートに戻る。ここでまた、許のサーブを大島が受ける形。前に抱いたネガティブなイメージを覆せず、ストップではなくチキータ(バックハンドの攻撃レシーブ)を選択肢した。

 「本当はストップをしたかったが、チキータをせざるを得なかった。それは大きな差だと思う」

 迷いはプレーに出て、意図通りに返せずにまた連続失点。追いつかれ、最後は11―13で敗れた。試合後、大島はベンチに座ったまま動けなかった。

 森薗・大島組は2年前の蘇州大会準々決勝で、中国の別のペアから第7ゲーム10―8とマッチポイントを握りながら逆転負けした。今回は1―4とはいえ、毎ゲーム大接戦だった。森薗は「勝つチャンスは同じぐらいあった」と天を仰いだ。48年ぶりの銀メダルはまぎれもない好成績。しかし…。2人に笑顔はなかった。

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