“肉食怪獣”大龍1差死守 1キロステーキぺろり、阿武咲食った

2017年09月19日 05:30

相撲

“肉食怪獣”大龍1差死守 1キロステーキぺろり、阿武咲食った
阿武咲(右)をはたき込みで破る千代大龍 Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所9日目   ○千代大龍―阿武咲● ( 2017年9月18日    両国国技館 )】 西前頭3枚目の千代大龍が、1敗の東前頭3枚目の阿武咲を得意のはたき込みで退けて2敗を死守した。自己最重量の190キロで臨む今場所は馬力が復活。大関・横綱に2連敗してからも得意技に絞った攻めで再び連勝街道を突き進んでいる。大関・豪栄道は碧山を突き落とし1敗で単独首位。横綱・日馬富士は正代を寄り切り6勝3敗とした。
 迷いはない。千代大龍は右で張ってかち上げて、体が起きた相手を5度突いた。最後は狙い澄まして、はたき込み。同部屋の千代丸が阿武咲を退けた映像を見て再現した。新鋭に2敗目をつけ首位の座から引きずり降ろし、「目の前の相手を倒す。ただそれだけ。相手が全勝だろうが1敗だろうが関係ない」と胸を張った。

 3月、師匠の九重親方(元大関・千代大海)の言葉で発奮した。「あいつら見て悔しくなかったら、やめた方がいい」。小結の経験がありながら当時は十両筆頭で、同部屋の千代の国と千代翔馬が幕内中位で活躍。「2人が幕内下位だったら俺もそれでいいと思っていたかも」。かつての部屋頭は師匠の喝で「もう一回上に行きたい」と気合が入り、春場所から初の3場所連続で勝ち越しを決めた。

 糖尿病を患い、12年には2カ月で体重が約20キロ激減。160キロを割った時もあったが、午前4時からジムで汗を流すなどの努力と治療で、最近は血糖値が安定した。「“いきなりステーキ”で肉1キロ食べてますから」。増量に取り組み夏場に13キロ増えて、場所前には自己最高190キロを記録。破壊力が増した。

 知人にもみ上げが伸びていると勝率が高いと伝えられ、春からそらずに顎までつながった。勝ち越しまで1勝となり、14年秋場所以来の三役も射程だ。「三役なんて顔じゃない。(休場の横綱、大関が)来場所は全員集合。コテンパンにされますよ」と冗談めかしたが、賜杯レースの主役に躍り出る日が来るかもしれない。

おすすめテーマ

2017年09月19日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム