福原愛 引退表明「やりきった」 結婚、出産経て29歳の決断
2018年10月22日 05:30
卓球
福原はリオ五輪後の16年9月に台湾の江(コウ)宏(コウ)傑(ケツ)(29)と結婚。当時の会見では、「私が頑張ることで、新しい道を後輩のためにも切り開くことができたらいい」「日本代表として試合に出られるのは誇り」などとコメント。20年東京五輪にも意欲を見せ、昨年10月に長女を出産しても、「卓球界を引っ張っていくため、子育てをしながら競技を続ける必要があると思っていました」と話していた。
だが、リオ五輪後に実戦から離れ、24日開幕の新リーグ「Tリーグ」の理事も務めるなど、競技外の活動をすることで考え方は変化。「新しいお仕事などに携わる中で、周りの方々が私に求めるものが、これまでと違ってきていると感じることもありました」。そして、「最近ようやく自分の中で答えが見つかりました」と説明した。
決断の背景には、頼もしい後輩の存在がある。福原に憧れ、福原を追い越そうとしてきた石川佳純(25=全農)、さらにその下の世代の平野美宇(18=日本生命)、伊藤美誠(18=スターツ)らが世界で活躍する。「この2年間で次世代の選手たちが大きな成長を遂げ、日本の卓球界全体が以前より盛り上がってきました」とし、「私が選手としてできることはやりきった、頑張り抜いた」「もう私が選手として卓球界を引っ張っていかなくても大丈夫」と続けた。
今後はTリーグの盛り上げや選手の環境整備など、卓球界のさらなる発展に尽力する。「卓球以外のことをほとんど経験したことがないので、皆様にご迷惑やご心配をおかけすることもあるかと思いますが、一歩ずつ前に、自分らしく、人生を終える時に今日のようにやりきった、と思える日々を過ごせるよう、これから邁進(まいしん)していきます」。福原の第二の卓球人生が今、始まった。
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