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【高野進の目】2冠サニブラウン 前半で勝負決めようと力み、外に振られた

2019年07月01日 08:10

陸上

【高野進の目】2冠サニブラウン 前半で勝負決めようと力み、外に振られた
<第103回陸上日本選手権第4日>男子200メートル決勝、1位でゴールするサニブラウン(右)(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【陸上日本選手権最終日   男子200メートル ( 2019年6月30日    福岡・博多の森陸上競技場 )】 2冠確実と言われても、20歳の青年。サニブラウンは200メートルを必死にまとめたように見えた。カーブではレーン内側ではなく、外側ギリギリを走っていた。前半で勝負を決めようという力みが体の硬さにつながり、外に振られる要因になったと思う。直線は独り旅になるイメージでいたはずだが、小池に食らいつかれ、必死に逃げ切ったという印象だ。
 この日はレース前に雨がひどくなった。湿度が高いと空気が重くなり、体を重く感じさせる。走りながら雨が当たると、当然、抵抗にもなる。この日の悪条件を考慮すれば、2位の小池を含めていい記録だったと思う。

 全米学生選手権に最初のピークをつくり、次のピークは世界選手権という計画だろう。その世界選手権切符を得るために、今大会は勝利を優先していたはずだ。力はある。しっかり調整すれば、世界選手権での19秒台とメダルも現実的な目標となる。(男子400メートル日本記録保持者、92年バルセロナ五輪8位、東海大体育学部教授) 

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