男子73キロ級・大野、オール一本で金!圧倒的で4年ぶり3度目の頂点
2019年08月28日 05:30
柔道
4回戦は大外刈り、準決勝は技ありを2度取り消される逆境をはね返し、最後は寝技で決めた。リオデジャネイロ五輪決勝の再現となったオルジョフ(アゼルバイジャン)戦は2、3回戦と同じ内股で大きくはね上げ完璧な一本。わずか1分17秒。「大外刈りと内股は、大野将平の得意技でなく必殺技」とまで言ってのけた。
正しく持って、正しく投げる。柔道私塾の講道学舎、母校・天理大での教えを理想とするが、世界中からマークされる立場になって久しい。学業に専念するため17年に一時競技を離れ、18年の本格復帰後に活路を見いだしたのは、どんな状態でも技を掛けきるための技術と腕力を身に付けること。普段の稽古から一つ下の66キロ級から100キロ超級まで、さまざまな階級の選手と乱取りし、左右両方の組み手を試す。持つ襟の位置、技の入り方、ありとあらゆるパターンを試し、勝負手の引き出しを増やした。
井上監督はその成果を発揮した大野を「リオ以上。より隙がなくなった。攻撃の幅も広がり、どんな状況もはね返す技術がある」と評した。同じく五輪王者の監督でさえ、おののくほどの強さだった。
五輪までの4年スパンを一つの山に例える大野は言った。「1年後、日本武道館に戻って一番高い所で君が代を聴くのが僕の集大成」。目指すその山頂を、はっきりと視界にとらえた。
▼全日本柔道連盟金野潤強化委員長 勝つと言われて勝つのは非常に大変だが、圧倒的な強さを示してくれた。力をしっかりと出し切れる心技体は素晴らしい。さすが大野といった印象だ。
◆大野 将平(おおの・しょうへい)1992年(平4)2月3日生まれ、山口市出身の27歳。7歳で競技を始め、中学から柔道私塾・講道学舎に入門。世田谷学園―天理大―旭化成。13、15年の世界選手権を制し、16年リオ五輪で金メダル獲得。17年は学業専念で一時競技を離れ、復帰した昨年はアジア大会で優勝。得意技は大外刈り、内股。1メートル70。右組み。
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