【ラグビーW杯注目選手】オーストラリア M・フーパー、恐れを知らないフランカー
2019年09月10日 10:00
ラグビー
無尽蔵のスタミナ。低い重心で確実にゲインし、トライまで持っていくラン。ボクサーのように顔が傷だらけになっても構わず前へ出て、相手を一発でひっくり返すタックル。そしてタックル後の密集で相手ボールを奪い取るジャッカルの名手。世界屈指のフランカーは日本人FWが憧れる、良きお手本だ。
15年W杯は決勝でニュージーランドのレジェンド、マコウと激しい密集戦を演じながら敗れた。主将としてワラビーズを率いる自身2度目のW杯は順当なら大会中に通算100キャップに到達する。
◆マイケル・フーパー 1991年10月29日生まれ、オーストラリア・マンリー出身の27歳。ブランビーズと契約し、18歳5カ月でスーパーラグビーにデビュー。13年にワラタス移籍。14年に代表デビューし、同国史上2番目に若い22歳223日で主将を務めた。代表通算94試合85得点。1メートル82、101キロ。
≪D組展望 堅守ウェールズと前回準V豪が軸≫堅守を武器に今年の欧州6カ国対抗で全勝優勝を果たしたウェールズが、8月19日付の世界ランクで初の1位浮上。アイルランドに連敗して4位に後退も、本番では87年の3位を超える結果を狙う。No・8ファレタウが鎖骨骨折、SOアンスコムが右膝前十字じん帯損傷でメンバーから外れたが、FWは開幕前日に34歳となるロックのA・ジョーンズ主将がけん引。バックスはSOビガー、CTBのJO・デービス、WTBノースら豊富なタレントで乗り切る。
過去2度優勝、前回準優勝のオーストラリアは昨年から不振が続いたが、8月にニュージーランドを47―26で撃破して息を吹き返した。攻撃の軸だったFBフォラウが同性愛者への差別的投稿でチームを追放された一方、仕事人フランカーのフーパー主将、CTBケレビ、FBビールと流れを変えられる選手が多いのは強みだ。
フィジーは昨年11月にフランスから初勝利をマーク。華麗にボールをつなぐ“フィジアン・マジック”に、課題のセットプレーも強化。強力スクラムを武器に前大会2勝を挙げたジョージアとの対決は見ものだ。
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