萩野公介 男子400個人メドレー復活V 五輪本番会場で奪冠「プール短く見えた」
2020年12月04日 05:30
競泳
最初のバタフライは3番手。得意の背泳ぎでトップに立つと、最後の自由形で後続を引き離した。4分13秒32のタイムは自身が16年にマークした日本記録4分6秒05には遠い。それでも東京五輪が通常開催されていた場合の派遣標準記録4分15秒24を上回り「勝てて、ある程度のタイムで泳げたことは素直にうれしい」と喜んだ。
10月下旬から約1カ月間、ブダペストで開催された競泳国際リーグに参戦。大会中に19年世界選手権6冠のドレッセル(米国)の泳ぎを見た鈴木陽二コーチ(70)から「ドレッセルは力んでないぞ」と指摘された。15年の右肘骨折後は肘を守る意識が働き腕や指先にガチガチに力が入る癖がついていたが、ソウル五輪100メートル背泳ぎ金メダルの鈴木大地氏を育てた名伯楽の言葉で覚醒。「リラックスして水をキャッチできるようになった。水と仲良く泳げている感じがする」と本来の泳ぎを取り戻した。
今大会は不倫問題で年内の活動停止処分を受けている瀬戸大也(26)が欠場。ライバル不在の中で頂点に立った萩野だが「調整していない中で派遣(標準記録)を切れたのは自信になる」と視線を上げた。昨年は長期休養も経験。どん底を乗り越えたリオ五輪王者は完全復活への階段を着実に上がっている。
▽男子400メートル個人メドレー (1)萩野公介(ブリヂストン)4分13秒32(2)本多灯(アリーナつきみ野SC)4分14秒68(3)藤森丈晴(ミキハウス)4分16秒59
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