藤田寛之のレッツビギン!!実践編 ミススポーツ上達の道【第10回 バンカー越え&ラフからの寄せ】
2020年12月04日 12:00
ゴルフ
田中 バンカーに入れないようにしたいと思います!
※ボールはトップ気味に当たり、バンカーのアゴ近くに止まる。
藤田 バンカーを越えたい気持ちが強かったせいか、ボールを上げようとする動きがありましたね。それがミスショットにつながりました。
常住 と言いますと?
藤田 自分で上げようとするのではなく、クラブが上げるように準備をして欲しいんです。通常のアプローチではスタンスの真ん中から右足爪先の前までの間にボールをセットしますが、バンカーを越えてなおかつグリーン上に止めたいときは、ボールを真ん中より左に置きます(さらにフェース面が右を向くように開きます)。これだとボールが右へ飛んでいくと思うので、ボールを中心に体を反時計回りに移動してオープンスタンスに構えます。フェース面がピンを向いていると思うまで体を開きましょう。体重配分は左右均等です。
常住 なるほど。クラブはどの方向に振り抜いたらいいんですか?
藤田 スタンスの向きとボールと目標を結んだラインの間ならどの方向でも構いませんよ。ボールにヘッドを当てようとは考えず、ピンの左方向へクラブを振り抜くイメージです。ポイントはソールを芝の上で滑らせることです。クリーンに打とうとは考えず、ボールの手前から先までソールを滑らせるように振り抜けば、ボールは自然と上がります。
常住 次に、ラフからのバンカー越えですが、どのように打ちますか?
藤田 基本的に打ち方自体はフェアウェーから打つときと変わりません。ただ、芝の抵抗があるので、ライにもよりますが、左手のグリップをしっかりと握っておくことをお勧めします。
常住 芝の抵抗はどのように判断しますか?
藤田 逆目や芝の中に沈んでいるときは抵抗が大きいと考え、振り幅を少し大きめにして、鋭角にヘッドを下ろしましょう。強めにインパクトを意識する感じです。順目や芝に浮いているときはそれほど抵抗が強くないので、ボールの前後にある芝の先端を払うイメージで打ちます。芝に浮いているのにインパクトを強めにすると、フェース面の上部にボールが当たるので距離が出ず、手前のバンカーにつかまるので要注意です。また、ラフからだとスピンがかかりにくいので、グリーンに落ちた後、止まりにくいこともあります。それでも手前のバンカーに入れるよりは次の1打を寄せやすいと考えましょう。
とにかくラフから打つときは、いかにライを見極めるか、それによって成功するかどうかが決まります。
(取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)
◆藤田 寛之(ふじた・ひろゆき) 1969年(昭44)6月16日生まれの51歳。福岡県出身。15歳でゴルフを始め専修大を経て92年プロ入り。97年サントリーオープンでツアー初V。12年には年間4勝をマークし賞金王に輝く。20代は1勝だったが、30代で5勝、40代で12勝と年齢を重ねるごとにプレーヤーとしての凄みを増している。昨年は優勝こそなかったものの、賞金ランク18位で23年連続賞金シードを獲得。1メートル68、70キロ。
◆田中 絵梨果(たなか・えりか) 1997年(平9)11月30日生まれ、神戸市出身の23歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。
◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。
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