中嶋常幸　ジュニア育成への熱い思いを語る「選手じゃない違う形でゴルフへの恩返し」

2021年03月13日 21:58

ゴルフ

　ツアー通算48勝を誇るゴルフ界のレジェンド、中嶋常幸（66＝静ヒルズCC）が13日、横浜市で行われたゴルフ見本市の「ジャパンゴルフフェア」でトークイベントを行った。

　昨季は肩腱板（けんばん）断裂のケガに加えコロナ禍もありシニア、レギュラーのいずれも不出場に終わった。

　今季については「シニアが中心です」と話し「（初戦は6月の）スターツシニアじゃないかな」と見通しを語った。

　ただ、練習はまだフルに出来る状態ではない。「ちょっとケガをしているから」と球を打つ練習は控えているという。「もう少ししたら打ち始めたい。自転車とかこいでいるし、体がなまっているわけではない。打つのをセーブしているだけ。モチベーションはあるから大丈夫」と説明した。

　もっとも、最近は自身のゴルフ以上に力を入れていることがある。「トミーアカデミー」を舞台にしたジュニアの育成だ。

　「軸足は完全にジュニアだよ。（全体の）8割と言っていいくらいだね」。現在は少人数での指導を行っており、今月も3日間の集中練習の場を設けたという。近年はレギュラーツアー時代のライバルだったジャンボ尾崎も後進の指導に力を注いでおり、その門下から原英莉花や笹生優花らが育っている。

　「青木さんもジャンボ（尾崎）も若い頃は（お互いに）負けないように頑張って試合をしてきたけど、さすがに3人とも年ですから。トーナメント会場でギャラリーの方を満足させられるようなことはできない。でもそれと同時に自分たちが今まで経験してきたことを何か伝えたいというか、ジュニアの成長にちょっとでも役に立てればという思いが3人ともある。選手じゃない違う形でゴルフへの恩返しをしたいという気持ちがあります」と軸足を置くジュニア育成の思いを語っていた。　　