高安1敗守って首位 愛娘に見せる強いパパ 先月誕生「一番の励み」

2021年03月20日 05:30

相撲

高安1敗守って首位 愛娘に見せる強いパパ 先月誕生「一番の励み」
御嶽海(右)を上手出し投げで破る高安(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所6日目 ( 2021年3月19日    両国国技館 )】 大関経験者の高安が御嶽海との小結対決を制し1敗を守った。大関陥落から約1年。実力者が完全復調をアピールした。大関陣は朝乃山が若隆景を寄り切りで下し1敗を堅持。カド番の貴景勝も快勝したが、正代は明生に寄り切られ3連敗で4敗目を喫した。唯一の全勝だった妙義龍が敗れ、1敗は高安ら6人。6日目終了時点で無敗なしは、昨年秋場所以来となった。
 場所中は多くを語らない高安も、このときだけは言葉に切れがある。2月17日に誕生した長女の話題だ。「それが一番の励みになっている。(家族に)喜んでもらえるようベストを尽くしたい」

 生命線の左は離さなかった。過去16勝6敗と合口の良い御嶽海との小結対決。立ち合いで左が入ると、相手の巻き替えにも動じず圧力をかけた。相手有利の右四つになりながらも、相手上体を起こして最後は豪快な出し投げ。「引かないことだけを考え、我慢できた」と振り返った。

 初日こそつまずいたが2日目から5連勝で首位に並んだ。「ケガなく稽古できたことが結果につながっている」と要因を説明した。場所前の稽古で8日間ほど胸を出した荒磯親方(元横綱・稀勢の里)は「今場所はいつになく仕上がっている感じ。取り口も重さがある」と分析。特に評価したのが突き放して勝利した5日目の霧馬山戦だ。「密着したときではなく離れたときの反応の良さ。相手との距離感がよく対応したのは調子のいい証拠」と評価した。

 ケガなどもあり、昨年初場所で大関から陥落した。一時は幕内下位まで下がったが、昨年7月場所から4場所連続で勝ち越し。小結で8勝、9勝と積み重ねており、今場所で2桁勝利となれば大関復帰への足がかりとなる。「この調子で一番一番(勝利を)重ねていきたい」。実家にいる演歌歌手の杜このみ夫人と愛娘に最高の報告を。人間、背負うものが大きいほど輝きを増す。

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