羽生 4年ぶりVへ貫録首位発進!充実感「今日は今日で出し切れた」

2021年03月26日 05:30

フィギュアスケート

羽生 4年ぶりVへ貫録首位発進!充実感「今日は今日で出し切れた」
男子SP1位の羽生(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【フィギュアスケート世界選手権第2日 ( 2021年3月25日    スウェーデン・ストックホルム )】 男子SP(ショートプログラム)が行われ、14年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦(26=ANA)は106・98点で1位。22年北京五輪での最大3枠獲得、4年ぶり3度目の頂点へ向けて発進した。鍵山優真(17=星槎国際高横浜)は100・96点で2位、宇野昌磨(23=トヨタ自動車)は92・62点で6位。3連覇の懸かるネーサン・チェン(21=米国)は転倒もあり、98・85点で3位だった。男子フリーは27日に行われる。
 その視線の先に、観衆はいない。それでも、激しく舞った羽生はニヤリと笑った。コロナ下で迎えた世界選手権。少しでも明るい話題を提供するために選曲したロック・ナンバーで、自らの思いを世界に届けた。抜群の完成度で首位発進。「今日は今日で出し切れた」と充実感に浸り「フリーでも表現したいことだったり、自分が目指している演技を一つ残らずここに置いてこられたら」と語った。

 “生配信ライブ”で、情熱のビートを刻んだ。冒頭の4回転サルコー、4―3回転の連続トーループを決める。後半の3回転半を着氷すると、そのまま左足を振り上げた。鋭いスピン、ステップ、さらに右足キックでも魅了しての高得点。自ら振り付けにアレンジを加えたプログラムは技術点、演技点とも全体トップだった。

 2年前の世界選手権は準優勝で、昨年3月の世界選手権はコロナ禍で中止。「急に目標を失った」と困難な1年になった。日本での孤独な練習が続き、どん底の精神状態も経験。今大会の出発直前には地震で搭乗便の変更を余儀なくされるなど調整も難しかった。

 それでも、勝負のリンクに立った五輪連覇の王者の感覚は、研ぎ澄まされていた。今大会は昨年12月の全日本選手権で不在だったオーサー、ウィルソンの両コーチが同行。前回は練習や本番、キス&クライも1人。孤独な戦いだったが、今回はコーチ陣の存在は心強かった。「全日本より精神的にも安定して一つ一つ丁寧にできる」。確かな自信があった。

 今大会は22年北京五輪の出場枠、そして、4年ぶり3度目の覇権奪還が懸かる。27日のフリーでは、大河ドラマ「天と地と」で戦国時代の軍神・上杉謙信を演じる。「プログラム自体から感じられる背景だったり、皆さんの中に残っている記憶だったり、思い出だったり。そういったものが少しでも想起させられるようなものになったら」。歓喜の瞬間は、全身全霊を込めた演技の先にある。

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