樋口新葉3A初成功!“新たな武器”で北京へアクセル全開 非公認大会ながら自己新でトップ

2021年10月03日 05:30

フィギュアスケート

樋口新葉3A初成功!“新たな武器”で北京へアクセル全開 非公認大会ながら自己新でトップ
演技をする樋口新葉(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【フィギュアスケート ジャパン・オープン ( 2021年10月2日    さいたまスーパーアリーナ )】 女子は18年世界選手権2位の樋口新葉(わかば、20=明大)が大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を実戦で初成功させ、トップの136・27点をマークした。非公認大会ではあるが、自己ベストの134・51点を上回った。樋口の他3選手もトリプルアクセルに挑戦し、22年北京五輪シーズンの本格的な幕開けからいきなり大技の競演となった。大会は国内選手による男女3人ずつ2チーム対抗戦としてフリー合計点で競い、樋口らのチームブルーが合計896・86点で、841・12点のチームレッドに勝利した。
 夢舞台へ、樋口が新たな武器を手にした。冒頭のトリプルアクセルを力強く着氷。「ちゃんと跳べた感覚があった」。出来栄え評価(GOE)で2・40点の加点を引き出す実戦初成功。大技を実装した新フリー「ライオンキング」の迫力は増した。「次の試合に向けてアクセルだったり、他の目標を達成して弾みをつけたかった。それが少し達成できた」と収穫を口にした。

 トリプルアクセルは17年4月の世界国別対抗戦前の練習で初成功。多くのスケーターがそうであるように、跳べそうで跳べない壁にぶつかった。昨季から試合でも本格的に挑み続け、練習では踏み切りを意識して「パンク」と呼ばれる回転が抜けるジャンプをしないよう心掛けた。そして見つけた答えはシンプル。「気持ちで(体を)締めることだけ考えた」。ようやく挑戦が実った。

 4年前の平昌五輪シーズン。GPファイナル初進出など好成績を残しながら全日本選手権4位で2枠の代表から漏れた。そのシーズンの世界選手権では銀メダル。悔しさは少しだけ晴れたが、五輪の舞台で活躍してこそ意味がある。「4年前の悔しい気持ちを忘れることなく頑張ってきた」。確かな自信を胸に、勝負のシーズンを戦い抜く。

 ▽フィギュア北京五輪代表選考 男女とも出場枠は最大の3枠を確保。12月の全日本選手権優勝者が最優先で選出され、全日本やGPファイナルの成績、全日本終了時点での国際スケート連盟公認の今季ベストスコア、世界ランクなどで総合的に残る2人を選ぶ。女子は3回転半を武器にしている紀平梨花(トヨタ自動車)とジャパン・オープン出場選手を中心に代表が争われる。また、3回転半の使い手は4回転時代を迎えたロシアでもコストルナヤ、トゥクタミシェワ、ワリエワらがいる。

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