二所ノ関親方 予想外の立ち合いで「作戦勝ち」の高安、初賜杯へ流れ良し

2022年03月25日 05:30

相撲

二所ノ関親方 予想外の立ち合いで「作戦勝ち」の高安、初賜杯へ流れ良し
御嶽海(手前)を寄り切りで破った高安(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所12日目 ( 2022年3月24日    エディオンアリーナ大阪 )】 【二所ノ関親方 真眼】御嶽海もそうですが、私も予想していなかった高安の立ち合いでした。完全な「作戦勝ち」。前日の敗戦を引きずることなく、しっかり考えて土俵に上がったことを評価したい。
 大関は左差しを嫌って右手を出して揺さぶってきた。だが高安の狙いは右差しだった。高安は左右どちらでも取れる。右のいいところを取れた時点で勝負あった。御嶽海もほぼほぼ「参った!」と思ったでしょう。苦し紛れに巻き替えを狙っても、高安は大関が棒立ちになった瞬間を逃しませんでした。

 私も初優勝の場所は9日目に琴将菊に完敗して連勝が止まりました。若い頃ならズルズル連敗したでしょうが、それで目が覚めたというかスイッチが入りました。それまでの数々の経験が生かされたと思っています。高安も場数はたくさん踏んでいます。冷静な相撲で連敗しなかったのは価値があります。残りは3番。流れも良く勘もさえている今場所は期待に応えてくれると信じています。(元横綱・稀勢の里)

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