ラグビー日本代表初の新国立マッチで高校生が国歌演奏の大役 群馬・東農大二高

2022年07月09日 14:54

ラグビー

ラグビー日本代表初の新国立マッチで高校生が国歌演奏の大役 群馬・東農大二高
<日本・フランス>試合前に国歌吹奏する東農大二高(撮影・久冨木 修)     Photo By スポニチ
 【ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2022最終戦   日本―フランス ( 2022年7月9日    東京・国立競技場 )】 ラグビー日本代表として初となる新しい国立競技場でのテストマッチ前には、群馬・東京農業大学第二高校の吹奏楽部が日本・フランス両国の国歌演奏を行った。日本協会が国歌演奏・斉唱者を公募していたもので、昨年度の全日本マーチングコンテストやマーチングバンド全国大会で、史上2校目となるダブル金賞受賞を果たした同校が選出されていた。
 午前中に行われた会場リハーサル後に取材に応じた部長の須田一輝さん(3年)は、「緊張するとともに、ちょっと不安があったが、それよりも(日本の)代表として国歌を演奏するワクワク感が大きくて、応募したいと思った」と話した。顧問の樋口一朗さん(59)が公募を知り、生徒と相談。約1週間の練習ののち、デモテープとともに応募。6月30日に、晴れて“当選”が決まったという。

 全国大会でさいたまスーパーアリーナや大阪城ホールでの演奏経験がある同部も、5万人を超える観衆の中での演奏は初めて。副部長の大竹陽依(ひより、3年)さんも「高校生活の中で一度体験できるかどうかも分からないチャンス。緊張すると思う」と話していたが、本番ではフランス国歌、日本国歌と、164人の部員の中から「し烈な争い」(樋口さん)を勝ち抜いた3、2年生を中心とする40人が、堂々たる演奏を響かせた。

 須田さんや大竹さんが入学したのは、新型コロナウイルス感染症が世界で猛威を振るい始めた直後の20年4月。ずっとコロナ下で、高校生活を過ごしてきた。

 須田さん「学校もリモート授業で、新しい人との出会い、接触がなかった。高校生活は思っていたものと違い、コロナが明けた時に友達ができるか不安があったが、少し落ち着いてきて、友達もできた。(マスクをしていると)笑顔が見えない。相手の気持ちを読み取ったりするのが難しくて、ぎくしゃくする部分があった。ただルールをも守って、部活や勉強に励むことはできた。乗り越えて、楽しい学校生活にできた」

 大竹さん「演奏する機会が減って、発表の場があっても無観客だったりした。満席の拍手をもらうことが少なかったのは寂しかった。このような企画でたくさんのお客さんに聴いてもらえるのが、本当に貴重でありがたいこと」

 スポーツに高校3年間をささげる生徒と同様に、吹奏楽に青春をささげてきた須田さんや大竹さん。全国大会(花園)に出場25回、群馬県勢最高の準優勝(93年度)の実績を誇る同校ラグビー部にも、エールを贈る演奏となった。

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