【二所ノ関親方 視点】思わぬ展開でも内容は照ノ富士の完勝 完璧な取り口だった

2022年07月18日 05:20

相撲

【二所ノ関親方 視点】思わぬ展開でも内容は照ノ富士の完勝 完璧な取り口だった
再開後、若元春(手前)を下手投げで下す照ノ富士(撮影・亀井 直樹) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所8日目 ( 2022年7月17日    ドルフィンズアリーナ )】 思わぬ展開となり館内も沸きましたが、私の見立ては照ノ富士の完勝です。若元春に攻め手を与えないような肩と左下手の入れ具合が秀逸。私も左で振り回されて敗れたことが何度もありました。若元春は上手を取らされた形で、横綱は下に入り込みながら少しずつ下手を深くしてじりじりと自分の形にしていきました。腰の位置もいいので相手にしてみれば、引きつけることもできず右も左も使えない。完璧な取り口です。
 若元春はじわじわと横綱を疲れさせていただけに、あそこで止められたのは不運でした。とはいえ、もっと早く攻めることも必要で、何か策を練らないといけなかった。これで良かったと満足するのではなく、完敗だと思えば次回につながってくる。少しでも惜しいと思ってしまうと成長はないと肝に銘じてほしいところです。

 照ノ富士は序盤つまずきましたが中日で首位に並んだ。日に日に内容は良くなっているし、腰の構えも緻密。ペースを上げている印象を受けます。このまま場所を引っ張っていくことになりそうです。(元横綱・稀勢の里)

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