日本に「ティア1」の壁…斎藤ら若手が躍動も敵地でフランスに敗れる

2022年11月21日 05:06

ラグビー

日本に「ティア1」の壁…斎藤ら若手が躍動も敵地でフランスに敗れる
<フランス・日本>後半トライを決める斎藤(AP) Photo By AP
 【ラグビー「リポビタンDツアー2022」   日本17―35フランス ( 2022年11月20日    トゥールーズ )】 世界ランキング10位のラグビー日本代表は「リポビタンDツアー2022」最終戦で同2位のフランスに17―35で敗れた。同国との通算対戦成績は1分け12敗となった。今年の全テストマッチを戦い終え、世界最上位グループの代表チームとされる「ティア1」3カ国と計5試合を戦ったが、全敗となった。
 またも、金星はお預けだった。日本は前半にハイパントを使って敵陣へ攻め込んだが、屈強な相手ディフェンスに圧倒され、ノートライ。3―21で折り返した後半開始直後にSH斎藤がトライ。23分にはラインアウトのサインプレーからWTBフィフィタがトライを奪って17―28まで詰めたが、力及ばなかった。ディフェンスでは2人がかりでタックルする「ダブルタックル」で対抗するも密集サイドの隙をつかれ失点。無数のトリコロールの国旗が揺れる会場を黙らせることができなかった。

 これで22年の代表活動は幕を閉じた。今年のテストマッチはウルグアイに2勝したものの、フランス、ニュージーランド、イングランドといった世界最上位グループの代表チーム「ティア1」から勝利はなし。強豪国を超えられない差。フッカー坂手主将が指摘してきたのは「遂行力」だった。戦術を落とし込んでも、プレッシャー下でのペナルティーやミスで好機を逸し、勝敗を分けた。

 昨年まで2年間、苦しい環境で代表強化を強いられた結果が表れた年だった。新型コロナウイルスの影響を大きく受け、20年は予定していたテストマッチが全て中止。さらに、スーパーラグビーに参戦していた“代表予備軍”サンウルブズがなくなったこともあり、世界レベルで経験を積む場が失われた。

 一方で、21歳のSO李承信がデビューし、急成長を遂げるなど新戦力台頭という明るい材料もあった。勝てそうで勝てないティア1の壁を、来秋のW杯フランス大会まで越えるための鍛錬が続く。

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