若き司令塔の現在地 SO李承信「W杯を見据えて自分がやるべきことを」

2022年11月21日 06:05

ラグビー

若き司令塔の現在地 SO李承信「W杯を見据えて自分がやるべきことを」
日本―フランス 前半、PGを決める李承信 Photo By 共同
 【ラグビーリポビタンDツアー2022   日本17―35フランス ( 2022年11月20日    フランス・トゥールーズ )】 世界ランキング10位の日本代表は「リポビタンDツアー2022」最終戦で同2位の強豪フランスに17―35で敗れた。今年の全テストマッチを戦い終え、7月のフランス2連戦から5連敗。世界最上位グループの代表チームとされる「ティア1」から金星を挙げることはできなかったが、新戦力の台頭が大きな収穫となった。
 今年は世界2位のフランスと国内で2試合、敵地トゥールーズで1試合を戦った。ハーフ団で唯一、同戦全3試合に出場したのが21歳のSO李承信(神戸)だ。今夏の合宿から招集され、6月のウルグアイ戦で初キャップを獲得し、急成長を遂げた。

 この日は、素早く展開するパスワークと果敢に攻めるランを強みとする「ジャパンラグビー」がテーマだった。「スコア的には前半から(点差を)広げられたが、自分たちがやろうとしていることはできていた。速くボールを動かすアタックは機能して自信にもなった」と李承信。ティア1との差を感じつつも「キックカウンターや敵陣に入ってからのアタックはポジティブに捉えている。満足のいく結果ではなかったが、来年に向けて良い収穫になった」と話した。

 代表デビューイヤーが幕を閉じた。SOは田村優(横浜)、松田力也(埼玉)といった19年W杯メンバーが不在の中、山沢拓也(埼玉)、中尾隼太(BL東京)と熾烈(しれつ)なポジション争いを繰り広げた。試合を重ね、10月のオーストラリアA代表との強化試合からW杯代表入りへの距離感も実感するようになったという。「自分が(試合に)出るべきだというマインドになってきた。(メンバーに)“入れたらいいな”じゃなくて、(メンバーに)入って、どう勝っていくかっていう考えに変わった。チャンスをつかむのは自分次第だけど(W杯への距離は)近くなっている」。確かな実感を口にした。

 来秋のW杯フランス大会1次リーグを戦う舞台でプレーした経験も大きな意味を持つ。「どんどんチームともなじめて、テストマッチの数も6キャップ。自分がどうするべきかっていうのが、すごく明確になってきた。しっかり、W杯を見据えて自分がやるべきことをやっていくことが大事」。言葉に力を込め、22年の代表活動を締めくくった。

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