「ぼちぼちです」でも光った存在感　SO田村が代表復帰アピールの先発フル出場

2022年12月19日 05:00

ラグビー

「ぼちぼちです」でも光った存在感　SO田村が代表復帰アピールの先発フル出場 — ＜横浜・神戸＞前半、トライを決め笑顔の横浜・田村（左）（撮影・木村　揚輔）　 Photo By スポニチ

【ラグビーリーグワン第1節横浜39―30神戸（ 2022年12月18日神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場）】昨季6位の横浜は同7位の神戸を39―30で破り、2季連続で開幕戦を白星で飾った。前主将のSO田村優は前半8分に逆転トライを奪うなど、先発フル出場で勝利に貢献。15、19年W杯日本代表ながら、今秋の代表活動には招集されなかった頭脳明晰（めいせき）な司令塔が、大きなインパクトを残した。

　心の奥底に秘める悔しさを、パフォーマンスで表現した。開幕10番をつかんだ田村の見せ場は前半8分。敵陣左中間のスクラムからオープンサイドに展開すると、次のフェーズで守備の手薄なブラインドサイドへ突進。ディフェンスラインのギャップを見つけるや縦に突破すると、スルスルと抜け出し逆転トライを奪った。

　「ぼちぼちです」。エナジーを前面に出したプレーとは裏腹に、塩対応で試合を振り返った田村。ディフェンスでは相手FB山中にドンピシャのタイミングでタックルに入るなど、攻守で15人を統率し、健在ぶりをアピールした。

　2大会連続でW杯日本代表入りを果たしたものの、今秋は招集を見送られた。ただ、そんな屈辱すら力に変えるマインドが、今の田村には備わる。「こんなに長いプレシーズンは初めて。肩を痛めたのがなくなったのと、ずっと行けてなかったトレーナーのところに行けたの大きい」。昨季よりも明らかに強いフィジカルと献身ぶりを見せつけ、代表復帰ののろしを上げた。