“かなだい”高橋大輔 右膝限界で引退は2月四大陸選手権後に決断 12日から「新たなスタート」

2023年05月03日 04:45

フィギュアスケート

“かなだい”高橋大輔 右膝限界で引退は2月四大陸選手権後に決断 12日から「新たなスタート」
会見の最後はカメラマン注文の「カッコいいポーズ」で締めた村元哉中&高橋大輔(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 現役引退を発表したフィギュアスケート・アイスダンスの“かなだい”こと村元哉中(30)、高橋大輔(37)組(関大KFSC)が2日、都内で会見を開いた。高橋がシングル時代に痛めた右膝が限界を迎えたことで競技レベルのパフォーマンスを維持できないと判断。今年2月の四大陸選手権後に引退を決断したことを明かした。世界選手権で日本勢最高タイの11位と実績を残した2人は、12日に福岡で開幕するアイスショーから新たな道を歩み始める。
 会見場に現れた高橋は、やり切った表情だった。「引退を発表できて凄くスッキリしている。また新たなスタートがここから始まるんだなと思っています」。“かなだい”としての3シーズンの充実感が漂っていた。

 引退の引き金となったのは、シングル時代の08年に前十字じん帯断裂の重傷を負った右膝だった。アイスダンスでは膝をつく振り付けやパートナーを持ち上げるリフトもある。強度の高い練習を重ね、痛みが再発。起床した時から激痛で休養を余儀なくされた日もあったという。「僕自身の努力ではどうすることもできないところに来てしまった」と、2月の四大陸選手権後、村元に引退の意向を伝えた。

 シングルの世界選手権王者で10年バンクーバー五輪銅メダリストが異例の転身で手にしたのは「自信」だったと言う。14年ソチ五輪後の1度目の引退は「フェードアウト」。熟考を重ねて五輪8カ月後の苦渋の決断だったが、今回は心からやり切ったと言える。ゼロからのスタートは全てが新鮮で、成長する自分に肯定感を持てた。「復帰してからの自分が本当に好き」と振り返り「これから生きていく上で何があっても大丈夫」と笑った。

 今後は個人や“かなだい”としてパフォーマンスを続けるだけでなく「いろんな形でエンターテインメントに携わっていきたい」とフロアダンスや芝居、歌などにも興味があることを明かした。さらにカップル競技の後進育成にも言及し「何が起こるか分からないジェットコースターにまだまだ乗っていただけたらうれしい」とファンに語りかけた。

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