“かなだい”高橋大輔 右膝限界で引退は2月四大陸選手権後に決断 12日から「新たなスタート」
2023年05月03日 04:45
フィギュアスケート
引退の引き金となったのは、シングル時代の08年に前十字じん帯断裂の重傷を負った右膝だった。アイスダンスでは膝をつく振り付けやパートナーを持ち上げるリフトもある。強度の高い練習を重ね、痛みが再発。起床した時から激痛で休養を余儀なくされた日もあったという。「僕自身の努力ではどうすることもできないところに来てしまった」と、2月の四大陸選手権後、村元に引退の意向を伝えた。
シングルの世界選手権王者で10年バンクーバー五輪銅メダリストが異例の転身で手にしたのは「自信」だったと言う。14年ソチ五輪後の1度目の引退は「フェードアウト」。熟考を重ねて五輪8カ月後の苦渋の決断だったが、今回は心からやり切ったと言える。ゼロからのスタートは全てが新鮮で、成長する自分に肯定感を持てた。「復帰してからの自分が本当に好き」と振り返り「これから生きていく上で何があっても大丈夫」と笑った。
今後は個人や“かなだい”としてパフォーマンスを続けるだけでなく「いろんな形でエンターテインメントに携わっていきたい」とフロアダンスや芝居、歌などにも興味があることを明かした。さらにカップル競技の後進育成にも言及し「何が起こるか分からないジェットコースターにまだまだ乗っていただけたらうれしい」とファンに語りかけた。
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