稀勢の里直伝のまわし切り 師匠の指導に中村泰輝「今までの概念が覆されました」

2023年05月03日 19:08

相撲

稀勢の里直伝のまわし切り 師匠の指導に中村泰輝「今までの概念が覆されました」
二所ノ関親方からまわしの切り方を指導される「大の里」中村泰輝 Photo By スポニチ
 2年連続のアマ横綱で、「大の里」のしこ名で大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)デビューを予定している中村泰輝(22=二所ノ関部屋)が3日、茨城県阿見町の同部屋で取材に応じ「めちゃめちゃ注目されているのは分かっていますけど、重圧はないし楽しむだけ。まずは4勝すること」と話した。
 この日から稽古場に「大の里」の木札が掲げられた。稽古中に自身の札に手を差し伸べた中村は「お相撲さんになったんだなと実感しています」と心境を述べた。

 入門から1カ月半。アマ時代とは違うプロの環境で連日奮闘中だが、先月26日は出稽古にきた元大関・高安と22番(12勝10敗)を取るなど勢力的に調整してきた。「自信にもなったし、いい経験させてもらってありがたいです。2月に高安関に稽古させてもらった時はまだ大学生の体で30番取って死ぬかと思いましたが、今回はプロの生活にもだいぶ慣れて、体も慣れたので何とかついていけました」
 この日は体に張りを訴えたこともあり、申し合いは控え基礎運動中心のメニュー。日体大の先輩でもある幕下・高橋の胸を借りて四つの体勢からすり足で押し込むなど入念に汗を流した。また稽古中には師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)からまわしの切り方について入念な指導を受けた。体全体を使った激しい身のこなしに「今までの(自分の)概念が覆されました。発見です」と感心しきり。「横綱(師匠)の目を見て吸収するこが大事と思っています」と話した。

 夏場所では幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏む。周囲からは初場所の落合に次ぐ1場所での十両昇進の期待を受けるが「師匠が言うようにスピードでなく最終的にどこにいるかだと思います。何も考えず、ますは2週間万全に仕上げて場所に臨みたい」と平常心を強調した。

 部屋の環境にも慣れ「おいしいもの食べているので178キロになりました」。師匠からは「200キロ以上はいくな」と厳命されていることを明かし、周囲を笑わせた。何もかもがスケール「大」の注目株。師匠も「大型力士だけど、すごく繊細な感覚を持っている。今までやってきたことと正反対のこともあると思う。いいと思っていたことがプロでは悪いことだったり、悪いと思ったこが良いことだったりする。それを早く気づけるようにひとつひとつ教えていければ。日本中のみんなが知っているという力士になってほしい」と期待を込めた。

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