76ersが延長でセルティクスを撃破して2勝目 乱射事件の被害者を招待したハーデンが45得点 

2023年05月08日 08:13

バスケット

76ersが延長でセルティクスを撃破して2勝目 乱射事件の被害者を招待したハーデンが45得点 
試合後、ハオさんにシューズを手渡す76ersのハーデン(AP) Photo By AP
 東の第3シードとしてポストシーズンを迎えている76ersは7日、地元フィラデルフィア(ペンシルベニア州)で地区準決勝シリーズの第4戦に臨み、昨季のファイナルに進出している第2シードのセルティクスを延長の末に116―115(前半59―50、延長9―8)で振り切って2勝2敗。第3Q途中で16点をリードしながら第4Q終盤で一時5点差を追う展開になったが、42得点を挙げたジェームズ・ハーデン(33)が残り15・9秒に同点のフローターを決めて試合は延長にもつれ込み、ハーデンはその延長でも113―115で迎えた残り18・2秒に右のコーナーからこの日6本目となる起死回生の3点シュートをねじこんでこれが決勝点となった。
 ハーデンは47分出場してフィールドゴール(FG)を23本中16本(うち3点シュートは9本中6本)、フリースローは4本すべて成功させて42得点。このシリーズでは第1戦(45得点)に続いて2度目の40得点超えを果たした。

 コートサイドでは今年の2月13日にミシガン州イーストランシングのミシガン州立大で発生した銃の乱射事件で重傷を負い、イリノイ州シカゴの病院でリハビリを続けていた同大の学生、ジョン・ハオさん(20)が観戦。中国人の両親を持つハオさんはハーデンのファンで、それを知ったハーデンは「今はつらいだろうが気持ちを強くして前向きに頑張って。僕は君の味方だ」と入院中からハオさんを励ましていた、見舞金やバスケットボールのシューズなどもプレゼント。そして第4戦ではハオさんと両親を試合に招待していた。

 車椅子に乗っていたハオさんはハーデンの背番号1が記されたユニフォームを着て観戦。試合前にはハーデンに抱きしめられ、その模様は現地のテレビ放送でも紹介された。試合が終わると、ハーデンから〝ウイニング・シューズ〟を手渡されて感無量の面持ち。初めてコートサイドで見守った試合は、自身の〝ヒーロー〟が大活躍する劇的なエンディングとなった。

 76ersでは2年連続得点王で、初めてシーズンMVPに選出されたセンターのジョエル・エンビード(29)も終始ダブルチームでマークされながらも奮闘。46分の出場で34得点と13リバウンドを稼ぎ、右膝の故障から復帰して3戦目でチームは白星を飾った。

 セルティクスは第4Qを24―15として反撃。ジェイソン・テータム(25)が24得点、18リバウンド、6アシスト、4ブロックショット、マーカス・スマート(29)が21得点、ジェイレン・ブラウン(26)が23得点、アル・ホーフォード(36)は10得点と5ブロックショットをマークしたもののあと一歩及ばなかった。

 ホーフォードは終盤でエンビードのシュートを3回阻止するなどディフェンス面で活躍したが惜敗。スマートは延長の終了間際に右サイドから3点シュートを成功させているが、ボールのリリース直前にタイムアップとなっており、ブザービーターは“幻”となった。

 なおこのシリーズの第5戦は9日にセルティクスの地元ボストン(マサチューセッツ州)で行われる。

 <76ersのプレーオフ成績>
 ▼1回戦(対ネッツ=4戦全勝)
(1)○*121―101
(2)○*98―84
(3)○102―97
(4)○96―88
 ▼東地区準決勝(対セルティクス=2勝2敗)
(1)○119―115
(2)●87―121
(3)●*102―114
(4)○*116―115(延長)
 *はホームゲーム

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