北青鵬 逆転で2敗死守 絶体絶命の態勢から逆転右上手投げ「全然残せた」

2023年05月24日 05:10

相撲

北青鵬 逆転で2敗死守 絶体絶命の態勢から逆転右上手投げ「全然残せた」
<大相撲夏場所10日目>上手投げで明生を破る北青鵬(右)(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所10日目 ( 2023年5月23日    両国国技館 )】 現役最長身2メートル4の平幕・北青鵬が1敗だった明生を破って勝ち越しを決めた。初土俵から3年、休場した場所を除けば全ての場所で勝ち越しを続ける快進撃。1差で首位を追い、優勝戦線の中で存在感を出してきた。横綱・照ノ富士は連敗せず、朝乃山も勝ってそれぞれ9勝目を挙げた。カド番の大関・貴景勝は4敗目を喫した。
 まさに規格外だ。明生に押し込まれ、土俵際に詰まった北青鵬は体が後ろへ大きく傾く絶体絶命の体勢にもかかわらず「(まわしを)取っていたので全然残せた」と余裕を持って逆転の右上手投げにつなげた。日頃から「右でも左でも上でも下でも一本取れれば相撲になる」と豪語しており、まわしさえ取れれば絶対的な自信を持っている。

 8日目には元大関の朝乃山にも快勝。前日の取組前から考えていたという左上手狙いの立ち合い変化が見事にはまった。この日は「右の上手を狙っていた」と立ち合いで右へ変化。2メートル4、185キロの巨体から繰り出すパワーと懐の深さだけでなく相手に合わせ作戦を立てるクレバーさも光った。

 まだ入幕2場所目で伸びしろ無限大のモンゴル生まれ北海道育ちの21歳。相撲の幅を広げるために長い腕を生かした突っ張りも練習中だが「難しい」とまだ習得できていない。それでも、師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)からは「大きい人は一歩前に出るだけで技になる」と、最大の武器である「体」を「技」として評価されている。

 首位と1差で終盤戦へ。きょう11日目は関脇・若元春戦が組まれ、初めて役力士に挑戦する。白星を重ねていけばさらなる上位戦も予想されるが「楽しみでもあり、そういう人たちを倒してやろうという気持ちもある」と強気に言い放った。自身の規格外の取り口について「相撲の概念をぶっ壊しつつあるんじゃないですか」と笑う未完の大器。相手が誰でも、恐れるものはない。

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