「筋肉痛で歩けない時」の対処法。明日までに治す方法は?[理学療法士監修]

2023年09月20日 09:00

「筋肉痛で歩けない時」の対処法。明日までに治す方法は?[理学療法士監修]
筋トレや運動をした後に起こる筋肉痛。時には、「歩けないほど痛い」こともあるでしょう。本記事では、理学療法士さん監修のもと筋肉痛で歩けない時の対処法をお届けします。 「明日までに筋肉痛を治す方法はある?」「筋肉痛の時は患部 […]

筋トレや運動をした後に起こる筋肉痛。時には、「歩けないほど痛い」こともあるでしょう。本記事では、理学療法士さん監修のもと筋肉痛で歩けない時の対処法をお届けします。

「明日までに筋肉痛を治す方法はある?」「筋肉痛の時は患部を動かした方がいい?」などの疑問にもお答えします。

太ももやふくらはぎが筋肉痛で歩けない……対処法は?

筋肉痛で太ももやふくらはぎが歩けないほど痛い場合、基本的には安静にすることが大切です。患部を休めて、回復を待ちましょう。

筋肉痛を軽減する方法としては、

  • 患部を「冷やす」方法
  • 患部を「温める」方法

があります。温めれば良いのか、冷やせば良いのかの判断は、患部を触った際の熱感がポイントになります。詳しくは以下を参考にしてください。

「冷やす」「温める」、迷った時は?

患部に熱感や強い痛みがある場合は、「冷やす」

熱感がある場合は、冷やして、炎症をケアしてあげましょう。ビニール袋に氷水を入れて、患部を冷やす方法が手軽です。

患部の熱感が落ちついている場合は、「温める」

温めることで、血行が良くなり、筋肉の修復に必要な酸素やタンパク質(アミノ酸)がスムーズに供給され、筋肉痛の回復が早まるでしょう。

温めるためには、熱すぎない温度のお湯(40℃程度)に入浴するのがおすすめです。最近では、硫酸マグネシウムが主成分の「エプソムソルト」という入浴剤が筋肉痛に有効と言われています。これは、マグネシウムの成分が、筋肉の緊張を緩和すると考えられているためです。

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仕事で歩かないと、でも歩けない。どうすればいい?

「筋肉痛で歩けないけれど、仕事でどうしても歩かなければいけない」場合は、市販の消炎鎮痛剤を使用すると良いでしょう。

たとえば、

  • バンテリン
  • サロンパス
  • 湿布

などです。

筋疲労や肉離れの場合は、筋繊維の走行に沿ってキネシオロジーテープなどでテーピングを行うと、痛みを軽減できます。

ただ、歩けないほど痛む筋肉痛の場合、原則として「筋肉を休める」のが良いでしょう。無理はせず、回復を待ちましょう。

筋肉痛を明日までに治す方法はある?

筋肉痛の部位や痛みの程度によりますが、1日で確実に治す方法は存在しません

筋繊維の修復・回復には、24〜72時間程度必要だと言われています。そのため、「明日までに治す」のは難しい場合が多いでしょう。

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ひどい筋肉痛が起こる原因

歩けないほどひどい筋肉痛が起きるのは、その筋肉にかかる負荷量が強すぎたことが原因として考えられます。

運動や筋トレなどを行って、普段あまり使わない筋肉に急激な負荷が加わると、筋繊維が損傷して筋肉痛になります。

 ひどい筋肉を治す方法・痛みを和らげる方法

休息する

筋肉痛が起きているということは、筋肉が疲労しているということ。そのため、痛みがある部位に負担をかけるのは避けて、その部位を休めてあげましょう。

筋肉痛が生じているのに無理をして酷使すると、筋肉や関節に慢性的なダメージが加わり、痛みや炎症が悪化する可能性があります。

ストレッチをする

ストレッチすることで、筋肉の緊張を和らげ、痛みを抑えられる可能性があります。

運動直後は、ゆっくりと体を伸ばす「静的ストレッチ」を行いましょう。ただし、無理なストレッチは、痛みを悪化させる可能性があるため注意してください。

栄養補給をする

筋肉痛を早く治すために良い成分としては、以下が挙げられます。

  • EAA(BCAA)
  • クエン酸
  • ビタミンD など

必ず筋肉痛が治るわけではありませんが、筋肉の修復・回復や炎症を抑えるサポートはしてくれるでしょう。

▼豊富な食材例

EAA (BCAA) マグロ、牛肉、鶏肉、卵、大豆製品 など
クエン酸 酢、レモン、梅干し など
ビタミンD きくらげ、いわし、カツオ、卵黄 など

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入浴して、体を温める

入浴して体を温めることで、血行が良くなり、筋肉に酸素や栄養素が効率的に供給されます。その結果、筋肉痛の解消に役立つでしょう。

40度程度お湯に浸かり、じっくり体を温めましょう。

筋肉痛の時は動かした方がいい?

痛みがある場合は、基本的に安静にすることが望ましいです。しかし、血行を良くすることも筋肉の修復に有効なため、患部の痛みが軽ければ軽く体を動かすと良いでしょう。

  • ストレッチ
  • ウォーキング
  • 軽い有酸素運動

などを、痛みが強くならない範囲で行うのがおすすめです。

歩けないほどの筋肉痛は何科を受診すればいい?

歩けないほど痛む筋肉痛の場合、整形外科を受診すると良いでしょう。

筋肉痛でクリニックを受診される人は少ないですが、消炎鎮痛剤を処方されることが多いと考えられます。

筋肉痛が1週間治らないのはなぜ?

通常、筋肉痛は1週間程度で痛みが消えます。筋肉痛が1週間以上治らないのは、「よくない」と言える筋肉痛かもしれません。

よくない筋肉痛とは、筋肉痛の痛みに似た「筋腱付着部炎」です。これは、「筋肉や腱」と「骨」の付着部に起こる炎症で、痛みが長引くことが多いのが特徴です。

また、筋肉痛よりも痛い場合が多い「肉離れ」にも注意が必要です。重症な場合は、内出血を伴ったり、筋肉が凹んでしまったりすることがあります。

「いい筋肉痛」と「よくない筋肉痛」の見分け方

  • 1週間以上痛みが続く
  • いつもの筋肉痛とは違う痛みがある
  • 痛みが強すぎて、日常生活に支障が出ている
  • 内出血を伴った痛みがある
  • 痛みがある部分の、筋肉が凹んでいる

という場合、よくない筋肉痛であることが多いです。整形外科の受診をおすすめします。

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監修者プロフィール

脳卒中リハビリセンターMOMOKA 小金井店
代表/理学療法士 沖野 旭

脳卒中リハビリセンターMOMOKA 沖野 旭

専門領域は脳卒中後遺症に対するリハビリ施術。2017年に理学療法国家資格取得後、三重県松阪市の病院に約6年勤務。回復期病院のリハビリから退院後の在宅リハビリまで幅広く経験を積む。2023年に東京都小金井市に自費のリハビリ施設『脳卒中リハビリセンターMOMOKA』を立ち上げる。

<Text:編集部>

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