メジャー移籍決定的!憲伸 Rソックス有力

2008年10月27日 06:00

野球

メジャー移籍決定的!憲伸 Rソックス有力
FA権を行使してメジャー移籍することが決定的な川上
 憲伸、メジャー!中日の川上憲伸投手(33)が今オフ、FA権を行使してメジャー移籍することが26日までに決定的となった。川上は今季開幕3日目にFA権を取得。中日との残留交渉はフロントとのあつれきから決裂必至で、国内移籍も視野にないことでメジャーへ活躍の場を求めるのは間違いない。移籍先は06年からマークを続けるレッドソックスが有力とみられるが、複数球団による争奪戦となりそうだ。
【中日グッズ


 川上のメジャーへのFA移籍が決定的となった背景には、強いメジャー志向とともに、球団フロントに対する不信感がある。シーズン中はFAの話題を封印。ここまで何も語っていないが、すでに残留交渉は決裂必至の状況となっている。

 球団側は9月末に西川球団社長が会談。「慰留の意思は伝えた」としている。しかし、慰留の条件に4年契約を用意しながら、年俸は現在の3億4000万円からのダウンが確実。今季は北京五輪出場でチームを離れたこともあり、9勝と5年連続2ケタ勝利は逃したものの、防御率は2・30をマークした。エースの引き留め条件としては寂しい内容で、川上が受け入れるとは思えない。

 そもそも、川上とフロントとのあつれきは05年オフの契約更改交渉にさかのぼる。2年連続2ケタ勝利を挙げたが、後半戦に勝てなかったのがV逸の原因として2000万円のダウン提示。交渉がもつれる中で、球団に対してポスティング・システム(入札方式)でのメジャー移籍を申し入れた。これは却下され、結局ダウン更改。以来、自身への低い評価に疑問を抱く川上と球団との溝は深く、残留交渉も決裂するのは間違いない。

 こうした状況の中、国内移籍を選択肢に入れていない川上がメジャーへの道を選ぶのは自然の流れだ。33歳の年齢からも最後のチャンス。ましてメジャーは8年来のあこがれの場でもある。初めて意識したのは01年。ワールドシリーズでヤンキースの守護神リベラのカットボールをテレビで見てからだった。ちょうど右肩を痛めて秋季練習でリハビリ中。関係者に頼んで投球シーンを収めたビデオを入手して研究。今やカットボールは川上の伝家の宝刀となった。

 先発として2ケタ勝利が計算できる川上がFA宣言すれば、複数球団が獲得に名乗りを上げるのは確実。中でもレッドソックスは、松坂を獲得した06年オフの時点で獲得候補のリストに入れていた。エプスタインGMは常々「日本のFA選手の情報はすべてデータがそろっている」と説明しており、ジョン・ディーブル環太平洋スカウトらが投球をチェックしてきた。

 CSにはメッツが米国からスカウトを送り込むなど複数球団がマークする右腕。関係者は「昨年の黒田(広島→ドジャース)と同等の評価」としており、今オフは川上が海の向こうで主役を務めることになる。

 ≪高齢化進むレッドソックス投手陣≫レッドソックス先発陣は今季18勝の松坂に加え、ベケット、レスターの3本柱は確立しているが、ナックルボーラーのウェークフィールドは42歳で、シーズンを通しての活躍は見込めない。さらに通算216勝の41歳シリングは右肩手術を受けたばかりで、復帰は早くて来年8月以降で引退の可能性もある。地元紙は早くもパドレスのエース右腕ピービをトレードで獲得するとの記事を掲載するなど、先発補強は急務の状況にある。
 また救援陣も右腕が足りない。42歳のティムリンは今季限りでの引退が濃厚。今季右のセットアッパーとして活躍したマスターソンは先発起用するプランが浮上しており、デルカーメンはポストシーズンで防御率14・54と打ち込まれ、首脳陣の信頼は薄い。先発のほか、中継ぎもできる右腕・川上は世界一奪回を目指すレ軍にとって一石二鳥の存在だ。

おすすめテーマ

2008年10月27日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム