長崎商 スマイル貫いた 延長サヨナラ負けも聖地に歴史刻んだ「逆転の長商」

2021年08月26日 05:30

野球

長崎商 スマイル貫いた 延長サヨナラ負けも聖地に歴史刻んだ「逆転の長商」
<神戸国際大付・長崎商> 神戸国際大付と接戦の末、敗れた長崎商ナイン(左から5人目が城戸) (撮影・平嶋 理子)  Photo By スポニチ
 【第103回全国高校野球選手権 3回戦   長崎商5-6神戸国際大付 ( 2021年8月25日    甲子園 )】 逃げずに勝負を挑んだ。1点リードの延長10回2死二、三塁。3安打を放っていた相手4番・西川を迎えた場面で西口博之監督は伝令を送った。「次(5番打者)もいいバッター。強気で攻めていけ!」と指示。エース城戸悠希(3年)は「デッドボールでもいいから強気に攻めよう」と腕を振ったが初球を左前に運ばれた。
 2者の生還を許して逆転サヨナラ負け。それでも試合後のナインは晴れやかな表情だった。先発し、再登板した9回には1死満塁のピンチをしのいだ城戸は「みんなの力を出せた試合だった。1試合1試合みんなで強くなっていけた。笑顔で終わろうと思った」と涙を見せなかった。

 県大会決勝で9回2死から同点に追い付き10回に勝ち越した「逆転の長商(ちょうしょう)」を甲子園でも発揮した。2点を追う8回に1番・大坪迅が中前にしぶとく運ぶ適時打。相手の失策もあり同点に追い付いた。延長10回にも2死二塁から一時勝ち越しの左越え三塁打を放ち、「迷うことなく、思い切り振り抜けた」と胸を張った。大坪はまだ2年生。「この経験を生かして、必ず戻ってきます」と誓った。

 69年ぶりの8強入りにあと1アウト届かなかったが、熊本工、専大松戸(千葉)から2勝を挙げ、甲子園に確かな足跡を残した。西口監督は「最後まで粘りの野球をやってくれた。選手を褒めてやりたい」と堂々と戦った選手たちを称えた。(杉浦 友樹)

 《青山主将、途中出場で奮闘》長崎商の青山隼也主将(3年)が途中出場から活躍した。8回に代打で四球を選ぶと、10回には先頭打者で左前打を放ち、一時勝ち越しのホームを踏んだ。無念のサヨナラ負けとなり、後輩たちへ「この経験を生かして(52年夏の)ベスト4を超えてほしい」と言葉を送った。

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