白井球審 ロッテ・朗希の不服な態度の積み重ねで限界に 注目浴びる高卒3年目へ「教育的指導」

2022年04月25日 05:30

野球

白井球審 ロッテ・朗希の不服な態度の積み重ねで限界に 注目浴びる高卒3年目へ「教育的指導」
<オ・ロ>2回、佐々木朗(左)のもとに歩み寄る白井球審(撮影・成瀬 徹)  Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ロッテ6―3オリックス ( 2022年4月24日    京セラD )】 【記者の目】2回に起きた問題の場面を何度も映像で見返した。ロッテ・佐々木朗はボールの判定にあきれたように苦笑いを浮かべ、何かを言ったようには見えなかったが、白井一行球審はマウンドに詰め寄った。注意というよりも威嚇に近い。大人げないと言わざるを得ないし、直後に責任審判の嶋田哲也二塁塁審がなだめているような場面もあった。
 伏線はあった。白井球審は外角低めの判定が厳しかった。佐々木朗は初回無死一塁、打者・西野の外角低めに投じた初球がボールの判定をされ、少し態度に見せた。そして2回先頭の頓宮への2―2から外角低めに投げた直球のボール判定に、不服そうに苦笑いした。その積み重ねで、白井球審は我慢の限界に達したのだろう。

 ストライク、ボールの判定に対しては監督でも抗議できない。投手が抗議したら秩序を乱すことになり、白井球審は18年にもボール判定に暴言を吐いた阪神・メッセンジャーを2回で退場にしたこともある。「鉄は熱いうちに打て」ではないが特に若手に厳しく、2軍の試合になると顕著だ。完全試合で注目を浴びる佐々木朗も高卒3年目の若手であり「教育的指導」をした。

 ただ、今回は暴言を吐かれたわけでもない。佐々木朗の態度に注意したいのなら、イニングが終わったときや試合後にすればいいことだ。円滑に試合を進めるべき立場にある審判が、試合を止めてまでやるべき行動ではない。感情をコントロールできない審判が、冷静なジャッジができるとも思えない。(スポーツ部野球担当部長・飯塚 荒太)

 ≪大リーグも若手投手に“洗礼”≫大リーグでは、ルーキーや注目の若手投手が判定に不服そうな態度を見せると、審判から「洗礼」を受けるケースが昔からよく見られる。米国は日本以上に審判の権威が強く、「教育的指導」の意味合いも含まれている。その一方で、誤審や審判員の負担も問題視されており、機械がストライクとボールを判定して球審に伝える「ロボット審判」が独立リーグでの試験運用を経て、今季から3Aで採用。近い将来、MLBでも導入される可能性がある。

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