広島・コルニエル、初先発で好投 黒星も存在感キラリ 新井監督「いいものを見せてくれた」

2023年04月22日 07:00

野球

広島・コルニエル、初先発で好投 黒星も存在感キラリ 新井監督「いいものを見せてくれた」
<広・D>3回1死満塁、牧を遊飛に打ち取り指さす広島・コルニエル(撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島0―1DeNA ( 2023年4月21日    マツダ )】 広島は21日、DeNAに0―1で敗れ、1日のヤクルト戦(神宮)以来となる今季3度目の零敗を喫した。打線は6安打無得点と沈黙した一方、来日4年目で初先発したロベルト・コルニエル投手(27)は7回2/3を4安打1失点の好投。味方打線の援護に恵まれず敗戦投手となったものの、首位再浮上を目指す新井カープに明るい光を照らした。
 新たな可能性を感じさせる内容だった。来日4年目のコルニエルが新境地を開拓。初先発ながら鯉党の声援を力に変えて、粘り強い投球で試合をつくった。

 「いろんな球速で打者にタイミングを取らせないようにして投げた。四球2つから1点を取られてしまったのは残念…」

 唯一8回の投球が悔やまれた。終盤にして制球に苦しみ先頭の佐野、京田に初の連続四球を献上。続く宮崎には甘く入ったスプリットを左前にはじき返された。無死満塁のピンチも牧は空振り三振。しかし1死満塁から続く代打・楠本の一ゴロの間に痛恨の先制点を与えてしまった。これが決勝点となり敗戦投手。7回2/3、4安打1失点の粘投も報われずマウンドを去った。

 「粘り強く投げようと思っていた」

 その意気込みを実践して先発としての役目は果たした。序盤の3回までは毎回走者を背負ったが、要所を締めた。4、5回は3者凡退に料理して一気にリズムに乗った。相手の先発は第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に貢献した今永。侍ジャパンを代表する左腕との対決は苦戦が予想されながらも堂々の投げ合いを展開した。

 「本当にいいものを見せてくれた。初登板で緊張もあったと思うけど、(昨年から)変化球の精度が上がっているし、ナイスピッチングだった」

 新井監督は黒星を喫しながらも称賛した。過去62試合は全て救援登板。しかし昨年10月のみやざきフェニックス・リーグで先発に転向した。首脳陣から長いイニングを投げられるスタミナと、150キロを超える直球の球威などを買われた。

 また新球の習得にも意欲的だった。今春のキャンプでは黒田博樹球団アドバイザーからツーシームの投げ方を教わり、実戦で試行錯誤してきた。さらに、120キロ台のカーブの習得に取り組むなど先発での勝負を見据えていた。その成果は結果にも表れ、今季は開幕2軍スタートもウエスタン・リーグでは3試合に先発して2勝0敗、防御率0・50。今季初の1軍登板となったこの夜も強力打線相手に奮闘した。今後の活躍が期待される“新戦力”がチームに明るい希望を与えた。 (長谷川 凡記)

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