広島・床田 心は熱く頭は冷静 球場の風踏まえ右打者に内角攻め ピンチは「絶対に0点」強い気持ちで

2023年04月23日 05:00

野球

広島・床田 心は熱く頭は冷静 球場の風踏まえ右打者に内角攻め ピンチは「絶対に0点」強い気持ちで
笑顔でヒーローインタビューを終え床田(左)の腕を持ち上げ西川 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島3-0DeNA ( 2023年4月22日    マツダ )】 広島は22日のDeNA戦に3―0で完勝した。先発の床田寛樹投手(28)は、無四球の7回5安打無失点でチームトップタイの2勝目を手にした。打っては1―0の4回1死二塁で西川龍馬外野手(28)が今季2号の右越え2ランを放つなど、マルチ安打の活躍で打線をけん引。投打の歯車がかみ合った。
 先発・床田は序盤から丁寧かつ強気の投球を心がけ、実践した。前回の反省を胸に、攻めのスタイルを貫き、勝利をたぐり寄せた。

 「走者を出しながらも、何とか粘れた。真っすぐはあまり良くなかったが、変化球は全体的に(ストライク)ゾーンで勝負できた」

 粘り腰を発揮したのは3―0の6回だ。1死から佐野に中前打、代打・大田にも左前打を浴びて一、二塁のピンチを背負い、打率リーグトップの宮崎を迎えた。本塁打で同点だが、「絶対に0点で、と強い気持ちを持って投げた」。ツーシームで詰まらせ、三ゴロ併殺に仕留めた。続く7回は3者凡退で投げ終え、軽快に救援陣にバトンを託した。7回5安打無失点。無四球とゾーン勝負を心がけ、強力打線を封じた。

 前回15日のヤクルト戦は5回2/3を投げ、4与四死球4失点(自責2)。勝敗は付かなかったが、制球面で課題が見えた。修正を期した今回は球場の風向きも頭に入れ、21個のアウトを積み重ねた。

 「(ホームベースから)右翼方向にのびていく風だったので、右打者の内角をどんどん使っていこうと。(そうすれば)“ホームランはない”と思って投げた」

 気持ちは熱く、頭は冷静だった。先発の務めを果たし、新井監督からも「テンポも良かったし四球もなかった。ナイスピッチングだった」と称えられた。

 16年の同期入団で同学年の矢崎の存在が苦しい時期の支えになった。昨年8月に右足関節骨折をした際には矢崎から「おまえ、何してるんだよ」と厳しく激励され発奮。逆に矢崎が今春キャンプ終盤に左内腹斜筋筋挫傷で離脱した際には「おまえも何しているんだよ」と奮起を促した。お互いに支え合ってケガを乗り越え、今はグラウンド上でお互いを補い合う存在だ。

 「一緒になって、頑張りたいなという思いがある」

 大瀬良と並ぶチームトップタイ2勝目。左のエースとして、チームの先頭に立つ。(長谷川 凡記)

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