法大・深谷謙志郎 門馬監督の「一日一生」で狙う初のベンチ入り 東海大相模で21年選抜日本一

2024年01月14日 12:37

野球

法大・深谷謙志郎 門馬監督の「一日一生」で狙う初のベンチ入り 東海大相模で21年選抜日本一
グラブの内側には「一日一生」と門馬監督の言葉を刻んでいる(撮影・柳内 遼平) Photo By スポニチ
 東京六大学野球リーグの法大は13日、神奈川県川崎市内のグラウンドで今年初の全体練習を行った。東海大相模(神奈川)出身の深谷謙志郎内野手(1年)は「1年生のシーズンは思い通りにいかないことが多かった。今年はブレない強さを持って“結果がついてくる”と信じ抜きたいと思います」と誓った。
 東海大相模(神奈川)では遊撃手として21年の選抜優勝に貢献。準々決勝の福岡大大濠戦では大塚瑠晏(るあん)が急性胃腸炎で離脱した代役として「8番・遊撃」で出場し、甲子園初打席で二塁打を放つなど穴を埋めた。明豊(大分)との決勝では9回にセーフティーバントで出塁し、サヨナラのホームを踏む活躍。当時2年生ながら甲子園優勝に大きく貢献した。卒業後はNPB審判員を務める父・篤さんの母校・法大に進学した。

 高校野球の名門を支えた内野手でも東京六大学野球の壁は高く、昨年のリーグ戦ではベンチ入りは果たせなかった。学校での授業後はナイン全員で練習に励む高校野球とは異なり、大学野球は各自のカリキュラムに応じて練習時間が異なるスタイル。「適応することに時間がかかってしまった」と苦戦した。東海大相模では1年夏からベンチ入り。練習で挑戦し、試合で結果を狙うリズムもあった。不完全燃焼に終わった1年を「焦りがあった。いろいろなことをやったんですけど、悪く言えば1つのことを貫けなかった」と反省する。

 悩みの霧は1つの言葉で晴れた。年末年始、神奈川の実家に帰省した際、高校時代の野球ノートを久しぶりに開いた。飛び込んできたのは恩師・門馬敬治監督から授かった「強い選手になれ」という言葉。「門馬監督からは“何があってもブレない選手が一番強い”と言われてきた。実際、甲子園では考える余地すらなかった。緊張とか、失敗が怖いとか、どうしよう、とか考えている場合じゃない。とにかく本気でやるしかない。門馬監督からは“本気で練習しても試合にはかなわない。練習では空回りするくらいやれ”と言われてきた。甲子園に行って“あー、こういうことだったんだな”って分かった」と振り返る。ブレずに「一日一生」で練習に向き合う重要性を“野球ノート”で再確認した。

 法大の内野手は、昨秋もレギュラーとして活躍した三塁手・武川、二塁手・松下ら有力選手がそろい、深谷は「技術で勝負しても勝つことは難しい」と謙虚に現状を受け止める。その上で「自分は守備が一番の特徴。走塁もこだわりを持ってやってきた。打撃でもヒットが打てなくても点に絡めるような打席っていうのは高校時代から意識してきたので、もう1度見つめ直したい」と前を向く。勝利のメンタリティを持つ深谷が、神宮でのプレーを目指して腕を磨く。(柳内 遼平)

<高校時代から使用するグラブに金言>
 ○…深谷は東海大相模2年時に作った赤いローリングスのグラブで技術向上に励んでいる。「軽くて耐久性がある」とお気に入りのグラブの内側には門馬監督から授かった「一日一生」と刻まれている。毎日欠かさないグラブの手入れで「1日を一生のようにやりきって生きよう」と原点を再確認している。

 ◇深谷 謙志郎(ふかや・けんしろう)2004年(平16)6月12日生まれ、神奈川県横浜市出身の19歳。小1で野球を始め、緑ケ丘中では横浜緑シニアでプレー。東海大相模では1年夏からベンチ入りし、2年秋に三塁手のレギュラーを獲得。50メートル走6秒3。遠投95メートル。高校通算13本塁打。1メートル67、75キロ。右投げ右打ち。

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