大商大・真鍋 危機感の中で放った大学1号 富山監督「“打たなかったら外す”と」

2024年04月15日 07:00

野球

大商大・真鍋 危機感の中で放った大学1号 富山監督「“打たなかったら外す”と」
<大商大・龍谷大>5回、大商大・真鍋は同点の右越えソロ(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【関西六大学野球春季リーグ第2節2回戦   大商大8ー2龍谷大 ( 2024年4月14日    ほっともっと神戸 )】 大商大の真鍋慧(けいた)内野手(1年)がリーグ戦4試合目で公式戦1号アーチとなるソロ本塁打を放った。4安打4打点で打線をけん引し、チームは龍谷大に8―2で快勝。開幕4連勝を飾った。京産大は神院大を2―0で下し、1勝1敗のタイとした。
 打球音が響いた瞬間、もう右翼手は追うことを諦めていた。1―0の5回先頭で大商大・真鍋が初球をフルスイングした。右翼席中段まで届いたリーグ戦1号は、圧巻の一撃だった。

 「インコースのストレート。狙っていました」

 富山陽一監督が打席前のやり取りを明かす。「走塁ミスがあったので“打たなかったら外す”と伝えていました」。三塁走者だった初回1死一、三塁の場面で、当たりの弱いゴロを処理した三塁手が二塁に送球後、二塁手が本塁への送球を選択して「5―4―2」の併殺に。全力疾走していれば併殺を免れていたかもしれない場面だった。

 3―2の6回1死満塁では、「点が欲しかった場面。絶対に点を取ってやろうと思っていました」と右翼線へ走者一掃の適時二塁打。4安打4打点と止まらなかった。

 高校では通算62本塁打を数えた世代屈指のスラッガーとして注目され、「広陵のボンズ」の愛称でも親しまれた。昨秋にはプロ志望届を提出。しかし、ドラフト3位以内に指名がなければ大学進学を希望する本人の意向が尊重され、指名漏れを経験した。1号アーチは、その悔しさを晴らすための号砲。ドジャース・大谷と同じ「2番・DH」のスラッガーによる、大学4年間でのステップアップが始まった。 (千田 篤史)

 ◇真鍋 慧(まなべ・けいた)2005年(平17)6月17日生まれ、広島市安芸区出身の18歳。小1でソフトボールを始め、中学から野球に転向して安芸リトルシニアで投手などを務めた。広陵では1年夏から背番号3でベンチ入り。甲子園には2年春、3年春夏の3度出場。大商大では1年春からリーグ戦出場。50メートル走6秒3、遠投105メートル。1メートル89、92キロ。右投げ左打ち。

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