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ドジャース・大谷「ボンズの域」ロバーツ監督も絶賛の特大12号 “一平事件”で「眠れない日々」乗り越え

2024年05月16日 01:30

野球

ドジャース・大谷「ボンズの域」ロバーツ監督も絶賛の特大12号 “一平事件”で「眠れない日々」乗り越え
<ジャイアンツ・ドジャース>4回、先制ソロを放ち、ベンチでパフォーマンスをする大谷(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   ドジャース10-2ジャイアンツ ( 2024年5月14日    サンフランシスコ )】 ドジャースの大谷翔平投手(29)が14日(日本時間15日)、ジャイアンツ戦でリーグトップに並ぶ12号ソロを放った。メジャー最多762本塁打を誇るバリー・ボンズがかつて量産した、右翼場外の海へ飛び込む名物「スプラッシュヒット」にあと約5メートルの特大弾。銀行詐欺罪などの罪に問われる元通訳の水原一平被告(39)が罪状認否のために連邦地裁に出廷したこの日、交錯する思いをバットで断ち切った。
 わずかに届かなかった。4回先頭。大谷の特大弾は右中間席を悠々と越え、マッコビー湾の手前のコンコースに落下した。出場6試合ぶりの12号。「打った瞬間(海に)行くかなと思ったけど、行かなかったのでちょっと残念だった」。ベンチでは両手を噴水のように頭上に掲げ、スプラッシュ(水が跳ねる)を想起させる新ポーズを披露して喜んだ。

 敵地オラクル・パークの右中間は中堅より7メートル以上遠く、415フィート(約126・5メートル)ある。そのはるか上空を飛び、今季自身3位の飛距離446フィート(約136メートル)を計測した。ボンズが活躍した同球場での初本塁打で、日本勢最多25球場目。打球速度113・4マイル(約182・5キロ)の一発は今季の同球場最速で、現役時代にジ軍で同僚だったデーブ・ロバーツ監督は「あそこまで飛ばせる打者はなかなかいない。バリーの領域」と称えた。

 大谷は02年に野球を始めた。前年の01年にボンズがメジャー最多のシーズン73本塁打をマーク。そのボンズがジ軍のスペシャルアドバイザーとして2日連続で試合前に姿を見せた。大谷は「洗練されたパワーヒッター。かっこいいと思っていた」と懐かしむ。5回は中前打、7回は左翼線適時二塁打。自身2度目のサイクル安打がかかった9回は二ゴロだったが、打率・361は両リーグトップだ。

 腰の張りから復帰した前日の2安打に続き、今季7度目の3安打で2連勝に貢献。その要因を問われると「最初の方はいろいろあった。ちょっと睡眠が足りてない日が続いてた」と胸中を吐露した。試合前には元通訳の水原被告が罪状認否のため出廷。くしくも、同被告が初出廷した4月12日にも一発を放っていた。本来、必要とする約10時間の睡眠が取れるようになったのは「自分のやるべきこと(書類提出など)を出して、いったん、解決した段階」からだという。

 花巻東の後輩で地元スタンフォード大に進学する佐々木麟太郎も観戦した前での雄姿。日本勢初のスプラッシュヒットを期待する声に、大谷は「またチャンスがあれば頑張りたい」と力を込めた。(奥田 秀樹通信員)

 ≪“一平事件”影響説明へ≫大谷が連邦地裁に対し、詐欺行為が自身に与えた影響について説明する見通しであることが明らかに。米NBCテレビが報じたもので、連邦地検を通じて書面を提出するとみられている。

 ≪ボンズ上回る本塁打ペース≫大谷が今季12号ソロを放ち、メジャー7年目で通算183本塁打。開幕時21歳だった1986年にパイレーツでデビューしたボンズは92年までの7年間で176本塁打で、ペースは大谷が上回っている。7年目までのシーズン最多は92年の34本。大谷は21年に46本、23年には44本で本塁打王となっており、タイトル獲得も大谷の方が早かった。

 一方でボンズは90年に打率・301、33本塁打、52盗塁で初の「トリプルスリー」を達成。92年もトリプルスリーに輝き、ともにMVPを受賞した。

 ≪25球場目≫大谷がジャイアンツの本拠地球場オラクル・パークで5試合、17打席目で初アーチ。これでメジャーで本塁打を打ったのは25球場目となった。そのうち現在の本拠地球場は23カ所。

 ≪残り7球場≫ノーアーチの残り7球場はレッズ、メッツ、パイレーツ、フィリーズ、カージナルス、ダイヤモンドバックス、マーリンズと全てナ・リーグの本拠地。24日(日本時間25日)からレ軍、メ軍と敵地で6連戦があるなど、今後7球場全てで試合が組まれており今季中の30球場完全制覇も可能だ。

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