【甲子園】智弁学園は田近の力投で3年ぶり8強 2戦連続2ケタ奪三振からの小刻み継投

2024年08月18日 05:00

野球

【甲子園】智弁学園は田近の力投で3年ぶり8強 2戦連続2ケタ奪三振からの小刻み継投
<智弁学園・小松大谷>降板後、杉本(右)ら投手陣ひとりひとりに声をかけて回る智弁学園・田近(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球選手権第11日 3回戦   智弁学園6ー3小松大谷 ( 2024年8月17日    甲子園 )】 智弁学園(奈良)が小松大谷(石川)を6―3で下し、準優勝した21年以来3年ぶりの8強入りを決めた。エースの田近楓雅が7回を投げて2失点、12奪三振と好投した。
 智弁学園のエース左腕・田近楓雅が、圧巻の奪三振ショーで3年ぶりの8強に導いた。7回129球を投げて6安打2失点に抑え、全て変化球の空振りで12三振を奪った。

 「数は気にしていなかったんですけど、最終的にそういう結果につながってよかった」

 無四球完投勝利を飾った2回戦の健大高崎戦から中2日。疲労が残り、初回に人さし指と中指のマメがつぶれたことで直球の制球に苦しんだ。1―0の2回には先頭打者への四球から3安打を集められて逆転を許したものの、最後は2死一、三塁から3番の田西称(たさい・とな)に対し、絶対の自信を持つ宝刀チェンジアップで空振り三振。その後はチェンジアップを狙われているとみるや、スライダーを多用するクレバーな一面も見せた。

 選手権の2試合連続2桁奪三振は、22年の近江・山田陽翔(現西武)以来。絶対的なエースとしてマウンドを守る姿が、春夏通算15試合に登板して11勝を挙げた右腕に重なる。2回戦翌日の15日にはOBで3学年上の左腕・西村王雅(現東芝)から電話をもらい、エースとしての役割を果たすよう激励されたことも刺激になった。

 これまで夏の3回戦は3勝9敗とチームの鬼門になっていた。小坂将商監督は「だいたいヤマなので。去年も(花巻東に)負けましたし。そこを乗り越えたい」と、田近起用の意図を説明。期待に応えた背番号1は「大優勝旗を持って帰ることが自分たちの役目。ここまで来たからには、自分が日本一に導きたい」と意気込んだ。
  (石丸 泰士)

 ○…田近の降板後は、プロ野球ばりのマシンガン継投で逃げ切った。8回先頭から右投げの巴田琉碧(るい)を起用。1死後に四死球で一、二塁となり、左打者を迎えたところで左の北村雅樹がマウンドへ。四球で満塁となったが、代打の左打者を空振り三振。右打者を迎えたところで、この回3人目の田中謙心が登板した。2年生右腕はピンチを捕邪飛で切り抜け、9回も続投して反撃を1点にとどめた。小坂監督は「見ていてしんどかった。最後は田中の経験が出たんじゃないかと思います」と、ホッとした表情を浮かべた。

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