阪神・森下 決勝3ランで再び首位・広島と4差 逆転V諦めない「最後の最後まで何があるか分からない」

2024年08月26日 05:15

野球

阪神・森下 決勝3ランで再び首位・広島と4差 逆転V諦めない「最後の最後まで何があるか分からない」
<広・神>3回、逆転3ランを放ち、ポーズを決める森下(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神7―5広島 ( 2024年8月25日    マツダ )】 絶対に諦めない姿勢を、一振りで示した。阪神・森下翔太外野手(24)が25日、広島戦の3回に逆転の12号3ラン。首位・広島との敵地マツダスタジアムでの3連戦に2勝1敗と勝ち越す決勝弾となった。この3連戦は、11打数5安打、1本塁打4打点と活躍。再び4ゲーム差に縮めて逆転リーグ連覇へ首の皮一枚つなげるとともに、自力2位の可能性が消滅する危機も回避した。
 逆転優勝に向けて勝ち続ける、打ち続ける――。そんな思いのこもった森下の打球が、左翼席で弾んだ。12号アーチの着弾を見送り、悠々とダイヤモンドを一周。ベンチで仲間に迎えられ、満面の笑みが浮かんだ。

 「逆転できたので。最高の結果になったと思う」

 0―2の3回だ。2死一、二塁、フルカウントから森の甘く入ったカットボールを見逃さなかった。森下らしいライナー性の打球が伸び、そのままオーバーフェンス。前回9日の対戦で5回1失点と好投を許した左腕を攻略した。

 「ピッチャーとしても、満塁にはしたくないはず。そういうことも考えながら打てた」

 苦手意識を完全に払拭した。23日のカード初戦前の時点で、セ5球団の中では打率・141と最も相性の悪かった広島から、この3連戦で11打数5安打、1本塁打、4打点。大暴れで逆転優勝への望みをつないだ。この日はデーゲームで巨人が中日に勝利していたため、敗れれば連覇どころか、自力2位の可能性が消滅。なおさら大きな一発となった。

 マツダスタジアムでは、晴らしたい屈辱があった。7月2日。3打席連続三振を喫した後、0―0の8回2死一、三塁で右飛に倒れた。この時、超ポジティブ志向の森下が珍しく、下を向いてベンチへ帰った。「悔しかったけど、ああいう姿は見せないようにしないといけない」。その振る舞いを猛省し、気合を入れ直した。同6日に2軍に降格し、翌7日のプロ・社会人交流戦、日本生命戦では、攻守交代の際に右翼と三塁ベンチの間を全力疾走し、味方を鼓舞する声を張り上げる背番号1の姿があった。辛酸をなめたマツダで、今度は値千金の一打を放った。

 「3、4、5番が打点を稼げれば勝てると思う。その最初の打者として、良い結果を残せた」

 これで、首位・広島とのゲーム差は再び4となった。残り試合数は26。苦しい立場に変わりはないが、連覇の可能性が消えていない以上、決して諦めない。「最後の最後まで何があるか分からない。一戦、一戦勝つことに意識したい」と森下。優勝だけを見据える男はもう、下を向かない。 (松本 航亮)

 ○…阪神は自力2位消滅のピンチを回避。この日負けていれば、残り試合を全勝しても、現在2位の巨人が阪神戦以外、首位の広島が阪神と巨人戦以外に全勝した場合の勝率を下回る状態になっていた。なお阪神はあす27日も、各カードの結果次第で自力2位が消滅する可能性がある。

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