【大学スポーツ】早稲田スポーツ新聞会
早稲田大学【春季リーグ戦開幕前特集】 第7回 岸本朋也<前編>
2017年04月06日 05:30
野球
※この取材は3月30日に行われたものです。
◎負けていられない。負けたくない
――これまでの実戦を振り返って、ご自身の状態はいかがですか
最初の頃は配球面で難しいことがあったんですけど、まだまだ勉強不足で足りないところもあるのですが、最初に比べたら自分の中で少しずつ軸となるものができてきたかなと思います。バッティングの方も台湾は不調で全然打てていなかったのですが、ここへ来てちょっとずつヒットも出てきているので、いい感じにできているかなと思います。
――配球面という話がありましたが、高橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)からのアドバイスはありましたか
監督さんからよく、「今のところはストレートだろう」とか、「ピッチャーの球質が来ていて、バッターの力量を見たらインコースを攻めるべきだろう」とか、そういうバッターの状況とかピッチャーの力量を見て、「ここはこう」と言ってもらって、実際同じ局面がやったときに、そういうふうに配球をしてみたら抑えられた、とか、そういうことがよくあります。
――そういうお話は監督の方から来られるのですか。それとも岸本選手の方から
打たれたらキャッチャーが悪いというふうになるので、そういったときに監督さんから、そのときの配球について言ってもらえるという感じです。
――投手陣の仕上がりというのはいかがですか
打たれてしまっている部分もあるのですが、昨日(亜大戦)の清水さん(陸生、人4=宮崎大宮)であったりはしっかりと抑え切れていて、長いイニングも投げられているので、いい感じでできているのかなと思います。あと、やっぱり後半に点を取られてくるので、そこの後半のところでどうリリーフに引き継げるかっていうのが大切になってくるかなと思います。
――投手陣は4年生が多いですが、リードだったりコミュニケーションだったりというのは岸本選手の方からどんどん行くのですか
そうですね。ピッチャーの特徴や良い部分を引き出すのがキャッチャーだと思うので、自分から「どういう感じで攻めたいですか」とか聞いた上で、自分の意見もしっかり言いたいので、そのピッチャーの特徴を聞いて、「自分はこう思うんですけど、どうですか」とか聞くようにしていますね。
――コミュニケーションの部分が非常に大切になってくると思うのですが、普段から意識していることはありますか
練習の中でいろいろなピッチャー、リーグ戦で投げるピッチャーを多く受けることで、そのピッチャーの得意球であったりカウント球、決め球といったところを理解して、いざ試合になった時に、困ったときにこの球を投げればいいとか、状況が悪くなってもピッチャーの自信のある球を分かっていれば、ピッチャーが思い切って腕を振って投げられるように持っていくこともできると思うので、そういうふうにできるように、普段からピッチャーの特徴を知るようにやっています。
――リーグ戦ですと相手のデータも頭に入れていくと思うのですが、ピッチャーの自信のある球を大事にしてあげたいという考えですか
ピッチャーの得意なボールを生かすんですけど、苦手なコースとか、データも大事になってくるので、これから映像で研究をして、なおかつその得意球や自身を持って投げられる球を組み合わせて、相手打者を翻弄できるような配球ができるといいなと思います。
――以前、「大事なことは信頼」とおっしゃっていましたが、実戦を通して投手陣からの信頼を得られているという感じはありますか
それに関しては自分でどうこう言えるとは思わないですね。信頼できるというふうに投手が言ってくれるようなキャッチャーが一番大事だと思っていて、自分の目標でもあるので、自分でされているとかされていないとか決めるのではなくて、周りが評価してくれることだと思うので、そこはどう、というふうには言えないですね。
――ミスがなくしっかりとプレーをこなしていると高橋監督がおっしゃっていましたが、守備面での自己評価はいかがですか
送球などしっかりやってきて、盗塁を刺すことであったり、ゴロの処理とかはしっかりとできているとは思います。ただ、まだパスボールだったりそういう細かいミスが出ているので、そこはしっかり基本に戻って、一つもミスがなく、守備では完璧にできるようにこれから詰めていきたいなと思います。
――捕手の守備の中で配球、捕球、送球など、重視している部分はありますか
キャッチャーは守備がメインなので、どこというより全部。送球だと絶対投げられる、ワンバウンドは絶対止められる、キャッチングはしっかり止められる。全部できないとダメだと思うので、どれかというよりは、全体的にできるようにしていきたいです。
――昨春は吉見選手、昨秋は小藤選手が正捕手として出場していて、それをベンチから見ていました。そういったところの悔しさはいかがでしたか
吉見さんも小藤もすごくいいキャッチャーというのは分かっていて。ただ、自分が出たいという気持ちはあって、去年一年間出られなくて悔しい一年ではありました。そうですね、リーグ戦を通して悔しいという気持ちはありました。
――特に後輩の小藤選手の台頭には、焦りというのはありましたか
小藤はいいキャッチャーなので。自分も負けていられないという気持ちにさせられました。
――正捕手獲得に向けて一番に取り組んできたことはありますか。
まずはセカンドスローをしっかり投げることだと思って、ショートがタッチしやすい位置に投げることを冬の間に取り組みました。
――一冬越えて一番成長出来たと思う部分もやはり、スローイングの部分ですか
そうですね。自分としては一番守備ではできているかなと思います。
――以前、内野手も練習されたと聞いているのですが、やはり捕手で勝負したいという気持ちが強かった
そうですね。内野手も一応やってみたのはやはり試合に出たいという気持ちが強くて。それでやってみたんですけど、やはり監督さんの方からキャッチャーで勝負しろというふうに言っていただいて。自分の中でも決心がついたというか、キャッチャーで自分はやるべきなんだと感じました。
――野球を始めた頃からずっと捕手だったのですか
メインはずっと捕手で。下級生の頃に他のポジションをやって、というのはありましたけど、メインはずっと捕手ですね。
――そうすると捕手へのこだわりというのも
捕手でずっとやってきたので、捕手として負けたくないという気持ちは強いですね。