田口 危な勝った~ 「ハラハラ」V2序盤相手にのまれた
2016年01月01日 05:30
格闘技
苦戦の末に、田口が2度目の防衛に成功した。序盤からデラローサのフックとボディーを浴び、「さらに打たれたら危ない、というのもあった」。だが、左ボディーで反撃すると8回からは右ストレートで相手をぐらつかせ、ダウン寸前に追い込んだ。最後は10回の開始ゴングにデラローサが応じず、棄権でTKO勝ち。それでも9回までの採点はジャッジ1人が1ポイント、もう1人が3ポイント差で挑戦者を支持しており、田口は「相手の土俵で戦ってしまった。お客さんをハラハラさせて悔しい」と唇をかんだ。
コンディションが整わず足が動かなかった上、前へ出てくるベテランの気迫に押されて序盤は手数も少なかった。だが、石原雄太トレーナーから「ジャブでいいから当てていこう」と指示され、6回から左ジャブを突き始めると「意外にも当たってペースをつかめた」という。さらにガードの上からでも左ボディーを打ったことでようやく形勢逆転。「相手の圧力にのまれた。今後、致命的になりかねないので気をつけたい」と反省した。
試合前はIBF同級王者・八重樫東(大橋)との統一戦実現を希望していたが「これじゃ言えないっす。きょうの試合内容ではとても勝てないと思いました」とトーンダウン。WBAのライトフライ級には暫定王者ペタルコリン(フィリピン)がおり「そこでもし勝てたら…という感じですね」と軌道修正を口にした。 (中出 健太郎)
▼元WBC世界スーパーライト級王者・浜田剛史氏 危ない試合だった。田口は前半、相手を見て足を止めてしまったことが原因。8、9回に迷いなく勝負を懸けたことは良かったが、相手の打ち疲れによる失速の勝利となった。
▽田口―デラローサVTR 田口の冷静な試合運びが光った。上体を揺らしながら低い姿勢で出てくるデラローサに対し、序盤は劣勢。大振りのボディー、ストレートを受けるも中盤から逆襲した。右ストレートを起点に迎え撃ち、距離をうまく取って的確に当てた。9回終了後には相手を棄権に追い込んだ。デラローサは強打で攻めたが、スタミナ切れ。最後は戦意喪失だった。
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