井岡 “引退覚悟”の大みそか統一戦!「今回も負けたら終わりの覚悟?あります」

2022年12月28日 04:30

格闘技

井岡 “引退覚悟”の大みそか統一戦!「今回も負けたら終わりの覚悟?あります」
入念にシャドーボクシングをする井岡一翔(撮影・中出健太郎) Photo By スポニチ
 【WBO&WBA世界スーパーフライ級王座統一戦   WBO王者 井岡一翔《12回戦》 WBA王者 ジョシュア・フランコ ( 2022年12月31日    大田区総合体育館 )】 日本人初となる2階級での2団体王座統一を狙うWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔が27日、都内の所属ジムで公開練習を行った。親交が深いサッカーJ1神戸の元日本代表DF槙野智章(35)が24日深夜に引退を発表。現役を終える決断に敬意を表す一方、自身も負ければ引退する覚悟でWBA同級王者ジョシュア・フランコ(米国)との大みそか決戦に臨む決意を示した。
 井岡が槙野から引退の連絡を受けたのは、発表の1、2日前だったという。私生活でも親交があり、互いの試合を観戦する仲。槙野のボクシングトレを指導したこともあり、昨年大みそかの試合後には、槙野が投げ込んだ神戸のユニホームをリング上でまとった。

 「彼のパフォーマンスに多くの刺激や力をもらった。もうプレーを見られない寂しさはあるが、第二の人生での活躍を楽しみにしている」。エールを送った井岡は「選手生活を終える決断は凄く難しい。彼が出した決断を尊重したい」とも話した。1学年上の親友が下した決断を、自身も意識しながら戦ってきた。常に質の高い練習を自分に課し、恐怖を乗り越えてきた。「日々の葛藤が自分を強くしている。信じることを日々やることで自信を持って臨める」と説明し、「今回も負けたら終わりの覚悟?あります」と言い切った。

 統一戦へ向けた約2カ月の米ラスベガス合宿では、計101ラウンドのスパーリングに加え、朝練で“山上りトレ”を実施。元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)らが走ったマウント・チャールストン、前WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)も使ったレッド・ロック・キャニオンなど3カ所の「心臓が破れそうなぐらい苦しい坂」を駆け上がり、下半身を強化してきた。「統一戦らしいレベルの高い試合を見せて必ず勝ちたい」。積み上げた手応えとともに、槙野や自身が向き合ってきた“絶対に負けられない戦い”に挑む。

 《サラス・トレーナー「ジャブ良い」》ラスベガス合宿で井岡を指導したイスマエル・サラス・トレーナーが戦略の一部を明かした。WBA王者フランコを「メキシカンスタイルで一直線に攻めてくる」と評し、井岡は脚・上体・ガードの3種類のディフェンスが必要とした上で「カウンターパンチを入れたい」と話した。「井岡はジャブが凄く良い。フランコはジャブにカウンターを合わせる練習をしてきたはず」と言いかけ、「これ以上は言えないな」とニヤリと笑った。

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