【プロボクシング60・0キロ契約10回戦 ( 2023年4月1日 東京・後楽園ホール )】
元IBF世界スーパーフェザー級王者の尾川堅一(35=帝拳)が約10カ月ぶりの再起戦を白星で飾った。クライ・セッタポン(36=タイ)を3度倒して5回TKO勝ちした。5回に右ボディーで膝を付かせると、右ストレートで2度眼のダウンを奪い、再開直後の右一発で倒してレフェリーストップとなった。戦績は尾川が27勝(19KO)2敗1分け1無効試合、セッタポンが32勝(22KO)10敗。
尾川は昨年6月に敵地の英カーディフでジョー・コーディナ(31=英国)に2回KO負けして世界王座から陥落。再起にあたっては約5年前から違和感があった右肩を昨年8月に手術し、同年10月からジムワークを再開していた。場内から“尾川コール”を浴び「最高です。相手の距離が遠くて最初は戸惑ったが、下から崩して上というのができた。満足している」と話した。
「前回ぶざまに倒されたので、自分がどのぐらいの位置にいるのか不安でもあった」と明かしながらも、右肩は「ブンブン振りすぎたけど完治しているのであとは伸びるだけ」と不安は解消している様子。「負けても(世界の)上位ランクにいる。今年チャンスを自分でつかみとって、コーディナにリベンジしたい」とリベンジを誓った。