シルクロードの画家・平山郁夫さん 山梨の美術館で原点の作品を展示
2024年05月25日 21:13
芸能
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1930年に広島で生まれた平山さんは、戦争や被爆の体験をきっかけに、平和への祈りを作品に込めたといわれる。
「仏教伝来」を描いた29歳時は、被爆の影響で体調が悪化。死の不安が迫る中、目に留まった新聞記事が転機になった。それは、64年の東京オリンピックの聖火が、ギリシャからシルクロードを通って、日本に運ばれるという報道。長い旅の途中、玄奘三蔵がオアシスに立ち寄る情景が浮かんだ平山さんは「これが最後になるかも」と覚悟し、渾身の力を筆に込めた。その作品は、人生に一条の光を照らす傑作になった。
会場では「仏教伝来」のためのスケッチのほか、戦後の日本の世相を反映した人物画なども展示。名もなき若き日の苦悩と希望を感じられる内容になっている。
平山さんの誕生日にあたる6月15日には、NHKのドキュメンタリー番組「新シルクロードシリーズ」ディレクターの井上隆史氏らがトークイベントを、バイオリニストのリュウ・ウェイ氏がコンサートを開催する予定。 開館時間は午前10時~午後5時(入館は閉館30分前まで)。会期中無休。入館料は一般1200円、高大生800円、小中学生無料。
詳細は同美術館0551-32-0225へ。